映画『アフターヤン』（A24作品）あらすじや感想をお届けします～
終盤、みかがヤンに言った中国語が気になる！
バックに流れる坂本龍一の音楽が染み入ります。
近未来、家族の一員として働くAIロボット・ヤンが故障します。
その後、ヤンの過去を知ることになった家族のSF物語。
ネタバレを含むあらすじや感想、考察をお届けしますね。
アフターヤン映画 ミカがヤンに言った中国語のセリフは？
あらすじ④より抜粋
ジェイク、エイダとミカは博物館にいるヤンに会いに行きました。
でも、ヤンはずっと寝たまま、もう起きません。
みかはヤンに最後のお別れを中国語で言う：
「ヤンは最高のお兄ちゃんだったよ、ありがとう。
グァグァ（お兄ちゃん）が居なくて淋しいよ。」
アフター・ヤン映画 あらすじ① ヤンが止まった！！
After Yang 公式予告映像より引用
【あらすじ①】
近未来の物語です。
はじまりは、インターネットのダンスコンペティション
ジェイク（父）とキーラ（母）ミカ（養女）ヤン（兄）の4人家族がダンスを披露して、
楽しそうに踊って他の家族と競います。
ところが、そのあと突然ヤンは動かなくなりました。
ヤンは『テクノ』と呼ばれる、精巧な家庭用ロボットです。
家族の一員として、家事の手伝いの他、主にミカのベビーシッターとしてこの家にやってきました。
養女ミカは中国にルーツを持ちます。
中国系テクノのヤンには中国のカルチャーを教えてくれる兄としての役割もありました。
ヤンはミカをメイメイ（妹）と呼び、ミカはヤンをグァグァ（兄）と呼び合っていました。
ミカはヤンが動かなくなってから元気がありません。
朝、なかなか起きず、学校へ行くのも嫌がりました。
今までミカの学校の送迎をしてくれたのはヤンでした。
アフター・ヤン映画 あらすじ② ヤンを修理屋へ
After Yang 公式予告映像より引用
【あらすじ②】
ジェイクはお茶の葉の販売店を経営しています。
ジェイク（父）もキラ（母）もミカが元気がないことを心配しています。
そこでジェイクがヤンの修理が出来ないか、販売店を訪ねましたが
ヤンは再生品ロボットで、保証や販売店の記録が残っていませんでした。
そこでジェイクは、部品ディーラーのロスを訪ねました。
ロスにメモリーバンクを取り除いてもらうと、
ヤンの身体には一日に数秒だけ動画が撮影できる部品が組み込まれていたことを知ります。
これは、ジェイク家族にとって、思いがけないプレゼントでした。
シリアル番号とピン番号を入れると、ヤンが元気だったころの映像が出てきました。
ヤンの人生の断片がフラッシュバックします。
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メモリーバンクの映像
ジェイクは自分の知らなかったヤンの生活や過去を知り、涙を流します。
ヤンの記憶はキラが赤ん坊のミカを抱くところから始まりました。
ヤンは、本当に大事にミカを育ててくれました。
一緒に自然を観察したり、中国語で話したり、虹を見たり。
ヤンが自分たち家族をどれほど温かい目で見つめてくれていたのか、
緑豊かな自然の中で幸せそうに笑う自分の家族をヤンの目を通して見せてもらいました。
アフター・ヤン映画 あらすじ③ ジェイクとヤンお茶の思い出
After Yang 公式予告映像より引用
【あらすじ③】
＜ジェイクとヤンの想い出＞
日本風の棚には沢山のお茶の葉が陳列されています。
ジェイクがゆっくりお茶を淹れ、ヤンに振る舞います。
ヤンはジェイクがどのようにお茶屋をはじめたのかと尋ねました。
ジェイクはお茶が好きな理由を
味よりも、その作法や淹れる過程が好きだと熱く語ります。
ヤンは知識が豊富で、お茶の歴史についても詳しく、
ジェイクの話を興味深そうに聞くのでした。
アフター・ヤン映画 あらすじ④ 若い女性に恋を？
After Yang 公式予告映像より引用
【あらすじ④】
ヤンのメモリーバンクの映像にいつも現れる若い女性は誰なのだろう？
ヤンの目を通す彼女はいつも可愛く笑います。
ジェイクは彼女に会いたくなり、映像に映っていたカフェを訪ねますが、
彼女はすでに店を辞めていました。
しかし、ジェイクが探していることを知ったその女性がジェイクの家を訪ねてきました。
名前は、エイダといいました。
彼女もヤンと連絡が取れなくなったことを心配していました。
エイダははヤンとの出会いやヤンとの思い出を話してくれました。
ヤンは人間と同じように恋をしていたんですね～
ジェイクはエイダとミカを連れて博物館で寝ているヤンを訪ねました。
エイダは、ミカに会うと、言いました。
「ヤンがいつもあなたの話しをしてたのよ、、、」
エイダはヤンに語りかけてヤンの胸に顔をうずめます。
愛おしそうに、、、。
ミカが起きないヤンを見て悲しみ、それを見てジェイクも涙を流すのでした。
ミカが中国語でヤンに話しかけました。
「ヤンは最高のお兄ちゃんだったよ
ありがとう
グァグァ（お兄ちゃん）が居なくて淋しいよ」
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＜キラとヤンの想い出＞
ヤンと蝶の標本を見ながら、「毛虫は蝶になる」と話し合ったことを回想しています。
『終わりがはじまり』
その時、ヤンは孔子の教えに触れました。
でも、キーラの質問に
「それはプログラムされてない」とヤンは答えます。
今度は自分の考えを話したキーラが
「あれ？人間はそう言うようにプログラミングされているのかな？」
と疑問をもちました。
するとヤンも、
「僕は正直じゃないことは言えない、、、
あれ、僕はそうプログラミングされてるのかな？」
二人は自分の考えを話しながら
この考え方はプログラミングされていることなのかも！
と疑問を持ったんですね。
人間もロボットも初めにプログラミングがあって応用して生きているのかも知れないですね～
アフター・ヤン映画 あらすじと結末 （ネタバレ）
【あらすじと結末】
ジェイクは何度も修理屋を訪ねますが、ヤンは直りそうにありません。
そして、新しいロボットを買うようにと言われるのでした。
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メモリーバンクより
ジェイクは自分の知らない家族の人生を見ました。
この家族はヤンが一番初めに勤めた家族ではないでしょうか？
女性が男の赤ちゃんを養子に迎え、
ヤンもその家族の一員になったのです。
その中国系の男の子がどんどん大きくなります。
ヤンはこの家庭でも子供の世話や中国の文化を教えたのでしょうか？
成人した子供が家を出ていくと母親は悲しみ、
年老いて身体が弱っていきます。
ヤンは年老いた女性のお世話をしたのでしょうか？
女性には若い親戚の女の子がよく訪ねてきました。
ヤンの目に映る彼女はいつも笑っています。
彼女はヤンの初恋ではないでしょうか？
しかし、
彼女は交通事故で亡くなります。。。
そして、年老いた女性もお墓に入りました。
ヤンは何年も生きて、すでに家族の死を経験していたのですね、、、。
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ジェイクとキラの会話
ヤンはどうしても直らないようです。。。
ヤンを博物館の展示にしては？と勧められましたが、
「ヤンを博物館で展示したくないんだ」
（ジェイク）
「私もよ」（キラ）
ミカもヤンを忘れられないでいます。
ヤンはお手伝いロボットではなく、ジェイクとキラとミカの家族だったのですから。
（おわり）
映画アフター・ヤン 考察と感想：ダンスコンペの家族にも注目！
After Yang 公式予告映像より引用
【考察】
美しい音楽がバックに流れて始終、穏やかで静かな映像が映し出されます。
家族はヤンが亡くなるまで彼の真の姿を知りませんでした。
ミカにとってどれほど大切なお兄ちゃんであったことか。
そして、人間と同じように恋をしていたこと、
以前に家族の死を経験し悲しみを味わい乗り越えていたことも。
ヤンは人間より人間らしい優しさをいっぱい持っていました。
近未来に訪れるテクノ（家庭用お手伝いロボット）との暮らし、
私たちはロボットと心も通うようになるのでは？と思える内容でした。
人間がヤンの思いやりに気づき、彼は本当の家族だったと確信したのですから。
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【感想】
胸を打たれるのは
壊れたヤンの身体にあった断片的な彼の人生がフラッシュバックする過程です。
ジェイク、キラ、ミカ
3人の家族に向けたヤンの温かい眼差しをジェイクは知ることになりました。
そして、逆にジェイクが全く知らなかったヤンの生活や過去。
彼がエイダに恋をしていたこと。
ジェイクの家族の前に働いていた家族のこと。
ヤンのことを全然知らなかったことに改めて気づいたジェイクは胸が締め付けられ涙を流します。
ジェイクがヤンの彼女だったエイダに
「ヤンは人間になりたかったんだろうか？」と尋ねましたが、
「その質問は人間らしいね」と返されました。
（人間はいつも自分が中心だと考えてるね）という意味だったのでしょう。
自分の立場からしか物事を考えないのは私にはよくあることです。
ヤンが人間と同じ気持ちを持っていたことを思うと、じんわりと寂しい気持ちが湧いてきます。
【追記】
オープニングの家族のダンスはとても楽しそうで、何度も観たくなります。
隣の家族や、美術館の女性、修理屋のロスの家族もダンスコンペに参加してるんですよ！
もう一度見る時は他の出演者も探してみてくださいネ。
※映画『アフター・ヤン』の他の記事を書いています。
よろしければこちらからご覧ください。
映画アフター・ヤン 概要
【概要】
●製作：アメリカのA24
●公開:アメリカ・2022年3月
日本2022年10月21日
●ジャンル：SF
●監督:コゴナダ
●脚本：コゴナダ
●原作：アレクサンダー・ワインスタイン著
『Saying Goodbye to Yang 』
●音楽：アスカ・マツミヤ
坂本龍一
※坂本龍一の音楽世界がきれいな映像の中で楽しめる映画です～
A24の作品『映画グリーンナイト』の記事も書いています。
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アフター・ヤン映画 キャスト
【キャスト】
●ジェイク＝コリン・ファレル
●キラ＝ジョジ・ターナー・スミス
●ヤン＝ジャスティン・H・ミン
●ミカ＝
マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ
●エイダ＝ヘイルー・ルー・リチャードソン
●クレオ＝サリタ・チョウドリ―
●ラス＝リッチーコスタ―
●ジョージ＝クリフトン・コリンズ・Jr
以上
（ここまでお付き合い下さり、ありがとうございました。）
※A24の作品『映画Lamb/ラム』の記事も書いています。
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