『ローマの休日』の黄金コンビが復活?
オードリー・ヘップバーンと
ウィリアム・ワイラー監督が
映画『おしゃれ泥棒』で再び共演。
美術界には詳しくなくても、ゴッホやヴィーナスは聞いたことがありませんか?
パリのオークションから始まる、
映画『おしゃれ泥棒』。
なんと!贋作作家の娘が絵画泥棒?と
恋に落ちるのです。
相手役はピーター・オトゥール、
(アラビアのロレンスですネ)
主人公二コルが着こなすジバンシーの
ワンピースやスーツ、ドレス。
上品でオードリーに良く似合う、見ているだけでうっとり、飽きません。
オードリーヘップバーンがスポーツカーを乗りこなすカッコイイ女性をコミカルに演じていますよ。
映画『おしゃれ泥棒』あらすじや感想、
ジバンシー・ファッションについてもお伝えします。
映画『おしゃれ泥棒』概要・受賞・キャスト・声優
【概要】
●公開:1966年
●製作:アメリカ映画
●原題:How to Steal a Million
●ジャンル:ロマンティックコメディ
●監督:ウィリアム・ワイラー
●音楽:ジョン・ウィリアムズ
●衣装:ユベール・ド・ジバンシィ
●主演:オードリー・ヘップバーン
ピーター・オトゥール
※オードリー・ヘップバーンとウィリアム・ワイラー監督は
『ローマの休日』、『噂の二人』でも共演
【受賞】
全米脚本家組合賞(コメディ部門)
ノミネート
【キャスト】
●二コル=オードリー・ヘップバーン
(主人公)
●デルモット=ピーター・オトゥール
(泥棒?)
●シャルル・ボネ=ヒュー・グリフィス
(二コルの父親、贋作作家)
●リーランド=イーライ・ウォラック
(二コルに求婚する米の富豪で美術収集家)
●グラモン館長=フェルナン・グラヴェ
●ベルナード・ソルネ=シャルル・ボワイエ(美術商)
●執事マルセル=バート・バートラム
【声優】
●二コル=オードリー・ヘップバーン
(池田昌子)
●デルモット=ピーター・オトゥール
(中村正)
映画『おしゃれ泥棒』オードリーとジバンシーの相性が抜群!!
【オードリーとジバンシィ】
二人の出会いは、
1953年の映画『麗しのサブリナ』です。
オードリーがドレスのデザインをユベール・ド・ジバンシィに依頼したことに始まります。
それ以来、オードリーはジバンシィの衣装を身に着けて女優として活躍します。
『おしゃれ泥棒』ではオードリーの年齢は30代後半ですが、
ジバンシィの衣装を素敵に着こなし、
『ローマの休日』の若き王女とは違う、
活発なカッコイイ女性を演じています。
オードリー・ヘップバーンはその後も女優として第一線で活躍しますが、
ジバンシィの衣装との出会いが
オードリーの女優としての幅を大きくひろげ
後押ししたのは間違いありません。
※映画『麗しのサブリナ』の舞踏会用ドレス
胸元でカットされたこのドレスもジバンシーによるもの
GIVENCHY/ジバンシーのコンセプトは、【エレガンス】とオードリー
ジバンシー(GIVENCHY)について
コンセプトはエレガンス
1952年創業し、パリに店を構えるファッションメーカー
以来、60年い所の歴史を持つ
「エレガンス」とは、服を着る人の内なる美しさからくるもの
(ジバンシーのコンセプト)
「エレガンス」
そんなジバンシーのコンセプトを体現したのが、オードリー・ヘップバーン。
当時の女性のイメージとは少し違う、
自分の意思をしっかり持った活気あるモダンな女性として注目されたオードリー・ヘップバーンは、
ジバンシーのコンセプトにぴったりでした。
おしゃれ泥棒のはじまりでは、
赤いスポーツカーに乗るとき身に着けていた、
白いミニ丈のスーツ、乗馬ハットのような帽子、白い大きなサングラスに目を奪われました。
※映画『おしゃれ泥棒』二コル登場のジバンシー・ファッションは快活でした!
オードリーとジバンシーの出会い
オードリーは自身の映画衣装を自分で決める女優でした。
そんな彼女もジバンシーのデザインに大きな影響をもらいました。
ジバンシーの衣装が自分に自信を持たせてくれると言うのです。
ふたりは、互いに影響を受け合っていたのです。
※映画『おしゃれ泥棒』こんな妖艶で大人っぽい雰囲気も上品に着こなします。
ジバンシーのドレス。
オードリーとジバンシーの逸話 オードリーが初めて自分で購入したジバンシーのコート
オードリーが初めて自分で購入したコートはジバンシーだった!
【コート】
オードリーが初めてジバンシーに会った時、
「ローマの休日」のお給料でジバンシーのコートを購入したことを
話しました。
オードリーはもともとジバンシーのデザインのファンだったのですね!
そして、このコートが自分のイメージに合い、
自分を更にを引き立ててくれる事に気づき、
ジバンシーを指名するきっかけになったのでしょう。
どんなコートだったのでしょうね?
※映画『おしゃれ泥棒』コート姿の二コル
オードリー自身の結婚式ドレスもジバンシーに依頼
【ウェディングドレス】
オードリー・ヘップバーンは、自身のウェディングドレスのデザインもジバンシーに頼んでいます。
ロングスリーブで、ベビーピンクのミニドレス
シンプルなデザインですが、印象に残るドレスでした。
※イタリア人の医師、アンドレア・ドッティーとの結婚式
ウェディングドレスはジバンシーに依頼
ジバンシーがオードリーをイメージして作った香水をプレゼント!
【香水】
ジバンシーは、オードリーのイメージにピッタリの香水をプレゼントしています。
現在も発売されている「ランテルディ」です。
フランス語で「禁止」を意味します。
オードリーが大変気に入り、
「私以外の人は使用禁止よ」と言ったため、
ランテルディと命名されたそうです。
(現在発売のされているランテルディは香りが当時とは違いますが、変わらぬ人気だそうですよ)
(使ってみたい~)
※香水『ランテルディ』
映画『おしゃれ泥棒』あらすじ序盤
【あらすじ】
二コル・ボネはフランスの大富豪の娘
父は美術品収集家として有名なシャルル・ボネ。
実は贋作画家なのです。
車の中でラジオを聞き、
父がまた贋作をオークションで高値で売りぬけたことを知り、
頭を悩ませています。
白い、ワンピースとヘルメット(帽子)、真っ白なサングラス姿がカッコイイ。
赤いスポーツカーで颯爽と登場!
帰宅した二コルは執事に迎えられ、
隠し部屋でゴッホの贋作を描く父に引退を迫ります。
そのとき、
警備隊を引き連れた車が到着しました。
なんと、
家に来た美術館の館長に
家に伝わる
祖父が彫った(祖母がモデル)の彫刻を
チェリーニのヴィーナス像だと言って父は貸し出してしまいました。
その晩、二コルが一人で留守番をしていると、
屋敷に泥棒が入り、、、
恐るおそる拳銃で威嚇した二コル。
ここで警察を呼ぶと贋作がバレるので、しかたなく見逃すことにし、
二コルは泥棒が宿泊するリッツホテルまで車で送り届けました。
翌日、保険屋が家に来ました。
美術館に貸し出したヴィーナス像が100万ドルの価値があるため、
美術館が保険に入ったので、父がそれにサインをします。
ところが、保険加入の条件として、
ヴィーナス像を科学鑑定にかけることになり、大慌て。
科学鑑定にかければ、
ヴィーナスの贋作、そして今までの贋作もすべてがバレてしまうからです。
そこで二コルが思い出したのが、
先日の泥棒デルモット。
科学鑑定士が来る前に、
デルモットに美術館からヴィーナスを盗み出してもらおうと思い立ちます。
再びリッツホテルを訪れデルモットに依頼、
渋々デルモットの了解を得ましたが、、、
美術館では最先端の警備が敷かれており、手が出せそうにありません。
二人は途方にくれます。
ヴィーナス像の周辺にはセンサーが張り巡らされており、近づけません。
そこで、
閉館前に掃除道具の狭い倉庫に忍び込んだ二コルとデルモットは夜を待ちます。
デルモットは元から警報装置を切らせようと考えました。
ブーメランを投げると警報が鳴り、警備員や駆けつけた警察隊が誤作動だと思い立ち去ること二回
近所や官邸からも苦情電話があり、
誤作動に耐えかねた警備主任がセンサーの電源を切ってしまったのです。
しめしめ。
この隙にデルモットはヴィーナス像を盗み、
掃除の女性に化けた二コルのバケツにヴィーナスを隠し、朝を待ちます。
(着替えの時、
「ジバンシーの服を休ませてあげよう!」というデルモット
ここは笑えました!)
翌朝、掃除の女性たちが大勢出勤します。
それに紛れて床を拭きながら二コルとデルモットはヴィーナスを持って美術館を脱出に成功しました!!
映画『おしゃれ泥棒』あらすじ結末
【結末】
「私、泥棒したの初めてよ。」
「僕も初めて泥棒したよ」
えっ?
デルモットは泥棒ではなく、美術鑑定士だったのです。
シャルル・ボネのコレクションに疑惑を抱いた美術商ソルネに雇われ、
絵の鑑定の為に夜間、屋敷に忍び込んだのでした。
さて、
ヴィーナス像はどこへ?
偽物とは知らず、盗品でもいいからと欲しがるアメリカ富豪=リーランド氏に
デルモットが引き渡しました。
二コルに贈った指輪も一緒に、、、。
(そうです!二コルに求婚して指輪を贈ったあのリーランド氏です)
二コルにはこんりんざい、近づかないよう釘を刺すことを忘れませんでした。
最後に
デルモットはシャルルに贋作から手を弾くことを約束させます。
こうして
二コルとデルモットは恋に落ちたのです。
(おわり)
映画『おしゃれ泥棒』わたしの感想
【感想】
赤いスポーツカーで颯爽と登場した二コル(オードリー・ヘップバーン)に度肝を抜かれました。
そのファッションがまた乗馬スタイルを意識させる、カッコイイものだったのです。
私の中では気品あるアン王女のイメージが強いオードリー・ヘップバーンですが、
今作『おしゃれ泥棒』では、
仕事をバリバリこなす、活発な賢い女性を演じています。
私は、二コルも好きですよ。
父親の贋作画家の窮地を救おうと、
贋作を調査に来た鑑定士と一緒に美術館に泥棒に入るなんて
面白い筋書きです。
間に見られる二コルのジバンシー・ファッションが楽しみで
最後までうっとりしまくりました。
やっぱりオードリー・ヘップバーンは素敵だなあ~
鑑定士は雇い主のソルネにシャルルの贋作の報告もせず、
じゃまになったヴィーナス像をリーランド氏に押しつけ、
更にシャルルには贋作の引退を約束させました。
デルモットが二コルに一目ぼれしたのは間違いなさそうです。
めでたしめでたし。
以上、
(ここまでお付き合い下さり、ありがとうございました。)
コメント