「リディア・ター」のモデル誰なのか?
リディア・ターは実在したのか?
映画を観て一番気になったことは、この映画は実話だったのか?ということです。
結論は、実話ではありませんが「リディア・ター」にはモデルがいました。
このあと、本文で詳しくお伝えしますね!
映画『TAR/ター』あらすじを解説と、よろしければ、私の感想もどうぞ。
この記事が、映画『TAR/ター』をさらに楽しんでいただくために、お役に立てたら嬉しいです。
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映画『TAR/ター』実話なの?実在のモデルはいるのか!
【実話なの?】
主人公のリディア・ターは実在せず、この物語は実話ではなくフィクションです。
脚本を書いたのは、トッド・フィールド監督です。
監督がケイト・ブランシェットをイメージして書き上げた脚本ですが、実話ではなく、実在の人物でもありません。
強いて言えばモデルはケイト・ブランシェットです。
ケイト・ブランシェットは自分をイメージして書かれた脚本を大変気に入り、
喜んで主役を引き受けました。
・ドイツ語(ターは所々、ドイツ語で話す、特にオケの指導の時)
・ピアノ(ターは作曲もします)
・指揮(本当の指揮者かと思われるほど熱がこもった指揮です)
これらを徹底的に学び研究してから役に臨みました。
指揮をするケイト・ブランシェットはカッコよかった!
ケイト・ブランシェットは本物の天才指揮者だったの?
と思うような素晴らしい演技でした。
映画『TAR/ター』簡単なあらすじ
ケイト・ブランシェットの代表作、『キャロル』を観ましたが、上品なマダムの雰囲気が彼女にピッタリでした。
そして今作品では、天才指揮者!
『キャロル』とはずいぶんタイプが違いましたが、全身全霊で指揮者を演じ、ケイト・ブランシェットは本物の指揮者だったの?
と信じてしまいそうなくらい迫力がありました。
物語はどんどん恐くなる、、、正にサイコスリラー。
ドイツのベルリン・フィル初の女性首席指揮者、リディア・ター。
天才指揮者ターは音楽界の頂点にいました。
オーケストラを絶対的に支配するター。
その、ターの人生がどんどん崩れていきます。
はじまりのインタビューでは、
「指揮者にとって一番大事なことはテンポと時間のコントロールだ」と語っていました。
そのターが、生活の中の小さな音に振り回され、オケや新曲作曲のプレッシャーを感じ、
時間のコントロールが出来なくなっていきます。
そして、どんどんターの人生が崩れていきました。
最後は、意外な場所で!!
映画『TAR/ター』あらすじの詳細と結末
リディア・ターは、世界最高峰のオーケストラの一つ、ドイツのベルリン・フィルオーケストラで女性初の主席指揮者の地位を得ました。
天才的な才能を持ちながらその努力を惜しまない。
自身をブランディングする能力にも長け、自信満々、オーケストラの中では絶対的権力者でした。
リディアの意向で「彼は考えが古いから」と長年の功労者、副指揮者のセバスティンを追い出しました。
リディアは人並み以上に音に敏感なこともありましたが、オーケストラや新曲の作曲のプレッシャーからか生活のちょっとした音にも過敏になります。
それがエスカレートしました。
メトロノームがずっと鳴っているように聞こえたり、、、
冷蔵庫の音が気になったり、、、
日課であるランニング中にどこかで叫び声が聞こえるなどリディアを苛立たせました。
リディアは作曲が思うように進まず、ピアノの前で苦しむようになります。
そこへ、かつて指導したクリスタが自ら死を選んだことで、リディアは裁かれることになりました。
同じころ、リディアが音大の講師として、学生のマックスに差別的な指導をした映像が
切り取られてネットで流されました。
リディア・ターはどんどん人望をなくしていきます。
人も離れて行きました。
はじめに、秘書のフランチェスカが、リディアの自分に対する人事に落胆し、愛想をつかしました。
フランチェスカが、自殺したクリスタとリディアとの、メールのやり取りを公表したため、
ふたりが過去に付き合っていたことが明るみになりました。
リディアは窮地に立たされます。
それからもどんどん、リディアの過去の横暴が暴かれ、、、
人が離れ、、、
リディアは新しくオーケストラに入った若いチェリストの女性に惹かれ、優遇し、仲を深めていました。
しかし、結局は彼女も遠ざかりました。
とうとう、一緒に暮らしていたシャロン(妻)とスポンサーにも完全に見放されてしまいます。
もう、リディアの味方は誰もいません。
リディアは自分が指揮をするはずだった演奏会に乗り込み、後任の指揮者に暴力を振るい、退場させられました。
絶対的支配力を持ったリディア・ターはもうどこにもいません。
最後は、居場所を求め、アジアへ渡ります。
そして、ラストシーン…
リディア・ターはもう一度指揮者として活躍の場を求め、やり直そうとしていました。
何故か、観客席はコスプレをしたゲーマーでいっぱいでした。
リディアが初心に返り、オーケストラの指揮者として再デビューするところで
この物語は終わります。
(あらすじ、おわり)
映画『TAR/ター』最後(ラストシーン)観客のコスプレはどういう意味?
【最後/観客とコスプレ】
ラストシーンの意味は、どんなオーケストラであろうと、指揮をすることが楽しい!
初心に返ろう…という、リディアの決意のあらわれでした。
アジアのある国(国名は明かされていない)で指揮の仕事を得て指揮者として再出発したリディア・ター。
観客は全員がコスプレしたゲームコミュニティ(モンスターハンター)の集団でした。
画面を見て、え?と、驚きましたが、アジアではゲームコミュニティが強い!
という製作側が強調した演出のように感じました。
実際、アジア圏からは人気のゲームがたくさん出ていますし、熱心なファンも多いですよね。
また、このラストからは、どんなオーケストラの指揮であろうと、真剣に指揮をしたいという
リディア・ターの決意を感じました。
リディア・ターがこのオーケストラから再出発するところで、物語は終わります。
かつて、「ベルリンフィルハーモニー」という世界最高峰の女性指揮者だったターからは小さな、残念なオーケストラかも知れません。
しかし、指揮者として舞台に立つリディア・ターは以前と同じように堂々としていました。
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映画『TAR/ター』私の感想
【感想】
ケイト・ブランシェットが
「リディア・ター」(ベルリンフィルオーケストラ初の女性主席指揮者)を演じました。
ターは、どんな指揮者なんだろう?と観る前から楽しみに鑑賞しました。
天才指揮者は、たぐいまれな才能を持っていました。
もちろん、人並み以上の努力もしてきました。
序盤はそんなリディア・ターの成功物語かと思い鑑賞しました。
ところが、リディア・ターの人生の歯車が狂い始めます。
それは、天才がある故に音に超敏感だったからなのか?
努力家だったが故に、オーケストラや新曲の作曲にプレッシャーを感じたからなのか?
いいえ、頂点に上り詰めたリディア・ターの傲慢さが招いた結果でしょう。
長年の功労者、副指揮者のセバスチャンを解雇したり、以前付き合っていた、若い女性指揮者の死に向き合わなかったり。
なにより、ずっと自分を信じて支えてくれた秘書のフランチェスカの人事に口をはさみ、パートナー(妻的存在)シャロンを傷つけたりしたことも。
殿さま的な態度は、彼女に権力が集中していた時には人も従いますが、それが崩れたとき、人は一気に去っていくのです。
これは世の常。
それでも、この才能あふれる、一度は頂点に君臨した女性指揮者に、このまま終わって欲しくないな、と思いながら私は映画を観ました。
最後は、アジアの今までとは違う環境へ。
求められるオーケストラのかたちも違いますが、真剣にやり直そうとするリディア・ターの姿を見て私も応援しようと思いました。
ラスト!初心に戻ったリディア・ターはやっぱりカッコよかった!!
※ケイト・ブランシェットが主演する
『キャロル』の記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。

「リディア・ター」のモデルは実在するのか?映画『TAR/ター』は実話か?まとめ
ケイト・ブランシェットが主役を演じた「リディア・ター」=(ベルリンフィルオーケストラ初の女性主席指揮者)を演じました。
トッド・フィールド監督は脚本も手掛けています。
リディア・ターは実在せず、物語は実話ではありません。
しかし、トッド・フィールド監督はケイト・ブランシェットを念頭に脚本を書いたと話しています。
ですから、リディア・ターのモデルは、ケイト・ブランシェットなんですネ!!
映画『TAR/ター』概要・キャスト(登場人物)
【概要】
・公開:2022年10月
2023年5月(日本)
・ジャンル:サイコスリラー・ドラマ
・脚本:トッド・フィールド
・監督:トッド・フィールド
・主人公:ケイト・ブランシェット
【キャスト(登場人物)】
・フランチェスカ=ノエミ・メルラン演
・シャロン=ニーナ・ホス演
・オルガ=ゾフィー・カウアー演
・アンドリス=ジュリアン・グローヴァー演
・セバスティアン=アラン・コーデュナー演
・養女ペトラ=ミラ・ボゴイェヴィッチ演
・マックス
=ツェトファン・スミス・グナイスト演
※ケイト・ブランシェットは、過去に2度、アカデミー主演女優賞を受賞しています。
『TAR/ター』では、ゴールデングローブ主演女優賞を受賞しました。
また、第95回アカデミー主演女優賞にノミネートされました。
この記事が、映画『TAR/ター』をより深く知るための参考になれば嬉しいです。
※ケイト・ブランシェットが主演する
『キャロル』の記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。

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