当サイトはプロモーションを含みます。

ワンスアポンアタイム・インアメリカを考察!最後の笑いとゴミ収集車

ドラマ
ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
今回で、3度目の鑑賞をしました。

セルジオ・レオーネ監督の遺作となったギャング映画。

長い映画ですが、その中に
いくつも疑問が沸いてきます。

どうして?どういうこと?
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』

答えを見つけるのが困難なものばかりですが、
今回、3回目を鑑賞した私の考えを整理しました。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
映画の解説と、結末を考察します。

スポンサーリンク

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』 考察①:最後の笑いの意味は?

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB公式より

【最後の笑いの意味は?】

「アヘンを吸いながら幸せそうに笑う主人公ヌードルス。
この最後の笑いの意味は何だったのか?」

ラストシーンのアップは、
中国店でアヘンを吸うヌードルスの満面の笑みでした。

これは、
始まりのシーンに戻った映像です。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

マックスが連邦銀行強盗という大それた計画で
命を落とさぬよう、諦めるよう、

彼を助けたくて
密造酒を運ぶ情報を警察に流したヌードルス。

それが裏目に出て、
パッツィー、コックアイ、マックスは
警察と撃ち合いになり、死亡しました。

死んだ3人の死体を見て、傷心のヌードルスは、
アヘンを吸いに中国店を訪れました。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

ボー―とする意識の中で脳裏に浮かんだのは、

彼ら仲間との楽しかった時間、
子供時代に出会ったマックスの笑顔や、
一緒に育ったパッツィーとコックアイ、
少年時代に死んだドミニクなどが現れ、

童心にかえったヌードルスの、純真な微笑みだったと思います。

ヌードルスが何よりも大事にしてきたのは、仲間との友情でしたから。

スポンサーリンク

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』 考察②:ゴミ収集車が通った理由

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

【ゴミ収集車が通った理由】
ゴミ収集車の中に消えたのは、
政界のスキャンダルの口封じをされたベイリー長官(マックス)だった。

映像がぼやけていて、マックスかどうか判別が出来なかったです。
ですが、ヌードルスを負って来たマックスだったのは間違いないでしょう。
彼は何を伝えたかったのか?

政界の汚職事件で証言しないよう、
殺されると覚悟していたベイリー長官。

ヌードルスに出会った少年時代時からずっと愛用していた
懐中時計を今も持っていました。
(ヌードルスはその懐中時計に目を止めましたね)

この、懐中時計をヌードルスに託そうと届けに追いかけてきたのではないか?
と、私は想像しました。
そしてもう一度、ヌードルスにきちんと別れを言いに追ってきたのだと思います。

そのとき、不自然な場所に止まっていたゴミ収集車、
拉致され殺され、一瞬にしてゴミと一緒に処分されてしまった、、、。

ヌードルスの横を通り過ぎたゴミ収集車は
夜中だと言うのにガラガラ回っていました。


その車が闇の向こうへ走り去るとき、
後ろの赤い二つのランプをヌードルスはずっと見つめていました。
ああ、
ベイリー長官は死んだんだな、
そんな眼差しだったと思うのです。

スポンサーリンク

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』 考察③デイビッドはデボラの息子なの?

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

デボラと息子は母子なの?


マックスの息子の名前はデイビッドでした。
(ヌードルスの名前と同じ)

デボラの説明では、
ベイリー長官は、貧しい移民の出身で、富豪の女性と結婚し、財を成した。
子どもは一人で、奥さんは、お産で亡くなった。
その後政界へ進出したという。

生涯女優として歩み、活動してきたデボラは、
子どもを産むことはなかったのでは?と思います。

デイビッドの母親は、亡くなった前妻でしょう。

息子の名前がデイビッドなのはなぜ?

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

【マックスの息子はデイヴィッド】

別人として、新しい人生をはじめたマックス。
息子に、ヌードルスと同じ名前(本名)を付けたのはなぜか?

マックスはずっと、ヌードルスの人生を自分が壊したことを後悔していたことでしょう。

マックスにとっても、ヌードルスは親友だったからです。
ずっと、彼を裏切った自責の念を抱えてきました。

最愛の息子の名前をデイビッド(ヌードルスの本名)と名付けたのは自然のことだったでしょう。

スポンサーリンク

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』 考察④:35年ぶりに手紙を送った理由

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

【マックスが生きていた】

マックスにとってもヌードルスは親友だった。

だが、マックスはいつも心のどこかでヌードルスに嫉妬していたのではないでしょうか?
冷静な判断が出来て、友情を重んじる、ヌードルスの潔さが羨ましかった。

自分にはない、仲間に対する熱い気持ちをヌードルスは持っている。
そんな、ヌードルスに密かに嫉妬してきたのだと思います。

ベイリー長官(マックス)は、
屋敷のパーティーに招待したヌードルスに説明しています。

ヌードルスが、密造酒の出荷を警察に密告するのは承知していたと。
キャロル(マックスの元愛人)が言うように、
自分の将来に不安を抱えて居たマックスは、
死ぬことを望んでいた。
そして、ヌードルスの密告を望んで受け、自分から発砲した。
しかし、死んだのは別人で、自分は新しい人生を始めた。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

仲間で貯めたお金を奪い、それを資金に充てたのでしょう。
ヌードルスの初恋の女性、デボラを次の妻に迎えたのも、
ヌードルスが愛した女性だったから。
彼の思いが叶わなかった恋人を奪って、ヌードルスに勝ちたかったのです。

お前の人生を全部奪った、
35年間、密告のお陰で仲間が死んだという自責の念まで植え付けた。

ベイリー長官のこの告白は
それでも、ヌードルスに勝てなかったことを認めています。

自分はもうすぐ死ぬ、
だからヌードルスに殺されたい。
ヌードルスが自分を殺せば、
自分が犯したヌードルスに対する罪は許されると、
納得したかったのではないかな?

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

しかし、ベイリー長官の顔を見ながら
ヌードルスの頭にフラッシュバックしたのは、
目の前のマックスではなく、出会った時のマックスだった。

ヌードルスは迷わなかった。
「ベイリー長官、
自分の昔話をしましょう。
とてもシンプルです。
俺には親友がいた。
その親友を助けたくて密告したが、彼は死んでしまった。

彼は死にたかったのです。
彼にとっても私にとっても悪い結果となりました。
それだけです。

ヌードルスにとって、目の前にいる人物は、マックスではないのです。
自分の親友、マックスは死んでしまったけど、
間違いなく、マックスは今でも自分の親友なのだと言いたかったのです。

「無罪を祈ります、ベイリー長官」
そう言って屋敷を出たのも、
ベイリー長官と自分の親友マックスは別の人間だからです。

ヌードルスは何より、仲間や友情を大事にしてきました。
その信条を最後まで貫きました。

(書いていて、目頭が熱くなりました)

スポンサーリンク

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』:概要とキャスト

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』の概要

●1984年公開
●製作:アメリカ
イタリアの合作
●監督:セルジオ・レオーネ
●音楽:エン二オ・モリコーネ
(荒野の用心棒以来、セルジオ・レオーネとタッグを組む)
●原作:ハリー・グレイ(自伝的小説)

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のキャスト

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

【キャスト】

●ヌードルス
ロバート・デ・ニーロ演)=主人公

●マックス
ベイリー長官
ジェームズ・ウッド演)=親友
●デボラ(エリザベス・マクガヴァン演)
=初恋の女性
●少女時代のデボラ
ジェニファー・コネリー演)
●パッツィー
ジェームズ・ヘイデン演)=仲間
●コックアイ
ウィリアム・ホーサイス演)=仲間
●ファット・モー(ラリー・ラップ演)
=仲間・デボラの兄
●ペギー(エイミー・ライダー
=子供時代から早熟な女性
●キャロル(チューズディー・ウェルド
=後、マックスの恋人
●イヴ(ダーラン・フリューゲル
=後、ヌードルスの恋人
●フランキー(ジョー・ペシ
=ギャング・マックスの雇い主

スポンサーリンク

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』:あらすじ

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

【時代背景とロケ地】

初老のヌードルスは友人のファット・モーの店を35年ぶりに訪ねた。

ここは子供時代、
ニューヨークの
ロウアー・イースト・サイドのユダヤ人が集まるレストランだった。

地元のやくざ、パクジーの使い走りの少年たちは、
ヌードルスと、パッツィー、コックアイ、ドミニクの4人。
そこに、加わったマックスとはのちに親友どうしになった。
その後、
禁酒時代、一緒に稼いだギャングたちは
35年前、バラバラになった。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』簡単なあらすじ

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

1920年代

ユダヤ系移民、17歳のヌードルスは、
パッツィー、コックアイ、ドミニクといった

仲間たちとスリなどの、小さな犯罪を犯していた。

そこに、ブロンクスからヌードルスより少し年上の、マックスが現れた。

ふたりは、はじめ対立し合うが後に親友同士になり
共にパクジーから独立して街で商売をはじめた。

ヌードルスは、目の前で最年少仲間のドミニクをパクジーに殺され
カッとなってナイフで仕返しをし、止めに入った警官まで殺してしまった。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

刑務所で過ごす間、考えていたのは
死んだドミニクの最後のことばだった。
「ヌードルス、滑っちゃったよ」

そして
初恋の相手、デボラのことを想い続けた。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

刑務所出所の時、迎えに来てくれたのはマックスだった。
禁酒法の闇を利用し、密造酒を仕入れ、潜りの酒場を経営して儲けていた。

稼いだお金の半分をトランクに入れて、ロッカーに隠した。
仲間だけの秘密だった。

禁酒法の終焉で、稼げなくなることが分かったとき、
マックスは、銀行を襲おうと壮大な計画を立てる。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』35年前の不運

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

1933年

禁酒法が廃止される直前
マックスの連邦銀行強盗の計画を止めるため

ヌードルスは密造酒を運ぶ計画を密告したが、、、
その後にヌードルスが見たものは、

警察に撃たれて死んだ
パッツィー、コックアイ、マックスの死体だった。
マックスの顔は焦げていた。

警察と組織の両方から追われ、
ニューヨークの街から逃げ出したヌードルス。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

35年後
ヌードルスは街に戻ってきた。

お墓の完成案内が来たが、時期がずれている。
これはヌードルスを呼び戻す手紙だと彼は思った。

この手紙を送ってきたのは誰なのか?

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』35年前の真実

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

招待状を送ってきたのは、
ヌードルスの密告で死んだと思っていた
親友マックスだった。

マックスは生きていたのだ。
今は、ベイリー商務長官となり、別の人生を歩いていた。


そして、彼と一緒に暮らしていたのは、
ヌードルスのかつての恋人、デボラだった。
デボラの傍には若い頃のマックスにそっくりな息子が居た。

【35年前の真実】

ヌードルスはマックスの無謀な計画を止めようとした。
予め捕まることで銀行強盗ができなくなる。
だが、
マックスは、ヌードルスの密告を事前に予測していた。
警察もマフィアもグルだった。

別の人生を歩いたマックスは、
その後成功し、政界に進出し、デボラを妻として迎えていた。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

ヌードルスは全てを飲み込んだ。
ずっと謎だったことに答えが出たのだ。
ロッカーの中のお金はマックスが持って行ったのだ。
仲間と自分(マックス)のお墓を
ヌードルスの名前で建立したのも、マックスだった。

現在、ベイリー長官は、
政界の汚職容疑を追及され、捕まるかも知れない。
口封じに殺されるかもしれないと予感していた。

自分の密告で仲間やマックスを死に追いやったことで
35年間、罪悪感を抱えて生きてきた

ヌードルスに借りを返そうと、

自分を殺してくれ、
俺に復讐しろ、と言うが、ヌードルスは断った。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』映画の結末

【結末】

マックスは生きていた。
ベイリー長官(マックス)は、ヌードルスを探し出し、
自分を殺してくれと頼んだ。

しかし、ヌードルスはピストルに手を延ばさなかった。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA IMDB 公式より

彼の頭の中には、

少年時代、仲間と不良をしていた頃、
マックスに出会った時のこと、
一緒に海に飛び込んだあの時、
刑務所から出た時迎えに来てくれたマックスの顔、
そんな楽しい思い出が次々に広がった。


「ベイりー長官、
自分の昔話をしましょう。
とてもシンプルです。
俺には親友がいた。
その親友を助けたくて密告したが、彼は死んでしまった。

彼は死にたかったのです。
彼にとっても私にとっても悪い結果となりました。
それだけです。

そう言ってヌードルスはベイリー長官(マックス)の屋敷を出た。

振り返ると、誰かが屋敷を出てヌードルスを追いかけてきた。

屋敷の前に、妙な時間に止まっていた、大きなゴミ収集車が動き出し、
ヌードルスを追い越した時には、
屋敷の前の人物は姿を消していた。

ゴミ収集車は何事もなかったかのように
ヌードルスの横を通り過ぎ、遠くへ消えて行った。

(あらすじ、おわり)

以上、
(ここまでお付き合いいただき
ありがとうございました)

※ロバート・デ・ニーロが主演した
『タクシードライバー』の記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。
https://eigafocus.com/takushii-doraibaa-arasuji-kansou/

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました