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「グリーンナイト」映画のあらすじを解説!ラストのガウェインは?

ファンタジー

グリーンナイトは誰なのか!

イングランド・アーサー王の物語は有名ですね。

映画『グリーン・ナイト』はアーサー王の甥のガウェイン卿(デヴ・パテル)の物語です。

彼がクリスマスにグリーン・ナイトの挑戦を受けて首をとり、英雄となりますが、

1年後には自分の首を差し出すという、条件付きだったのです。

A24が送る、映画『グリーン・ナイト』奇妙な冒険のラスト

ガウェインはどうなる?

最後は主人公の成長にビックリ!

映画『グリーンナイト』のあらすじと感想、考察などをお届けします~

映画「グリーン・ナイト」のあらすじと結末

【あらすじと結末】

ガウェイン卿は、アーサー王の甥でありながら怠惰な生活を送る青年。

グリーンナイトの首を落とし、いちやく称賛されるも、

1年後には自分の首を差し出すことになった。

彼が旅の途中で得るものは?

「グリーンナイト」映画のあらすじ①

【あらすじ①】

ガウェインはアーサー王の甥であるが、
怠惰な生活を送っており、今朝は恋人エセルの部屋で目覚めた。

エセルに教会へ行くよう促され、仕方なく身支度を整える。

途中で馬にエセルを乗せて教会へ。

その後、家へ戻り母親の顔を見て、

クリスマスの挨拶に母と共に王と妃を城に訪ねた。

城では、皆が王の周りに集まり宴会が開かれている。

ガウェインは王に武勇伝を話してみろと言われるが、話すことがなかった。

妃は、「今はないけどいつかね」と言った。

そこへ突然、緑の仮面の騎士(グリーンナイト)が現れた。

妃に差し出したその手紙には

自分の首を落とした者には名誉が与えられ、立派な緑の斧を得ることが出来る。

その代わり、来年のクリスマスにグリーンナイトが住む、緑の教会でその首を落とされる。

と書いてあった。

グリーンナイトは自分の斧を床に置き、床に寝て首を差し出した。

ガウェインは、王の刀を借りると、おそるおそるグリーンナイトの首を落とした。

ところが、胴体だけのグリーンナイトが立ち上がり、自分の落ちた首を拾って

馬に乗り立ち去った。

一年後に会おうと言い残して。

ガウェインは、王の会場にいた騎士たちに称賛され、王に刀を返した。

床には、グリーンナイトの緑の斧と血が残されていた。

「グリーンナイト」映画のあらすじ②

【あらすじ②】

もうすぐ次のクリスマスがやってくる。

ガウェインは、グリーンナイトとの約束で、緑の教会へ旅立つ支度をした。

娘たちが衣服を縫ってくれる。

母がくれた<魔よけの緑の帯>を大切に腰に巻いた。

エセルは鈴をお守りにくれた。

王と妃に挨拶をし、緑の斧をもって馬に乗った。

子供たちが見送ってくれたが手を振らなかった。

(あんなに遠くまで走ってついてきたのに、、、)

自分の街が遠ざかる。

森を抜けた。

戦場でゴミ拾いの青年に会い、緑の教会を知らないか?と尋ねると

小川を教えてくれたが、お礼をせがまれ、仕方なくコインを一枚渡した。

(困った男の子を思いやる気持ちがないんだなー)

その小川で馬に水を飲ませ進んでいくと、

ゴミ拾いの青年が仲間と組んで盗賊となり待ち伏せていた。

ガウェインは、馬もお金も緑の斧も、全部盗まれ、手足を縛られ転がされた。

しかし、落ちていた刀で縄を切り、寒い衣服を着てひたすら歩いた。

誰も住んでいない小屋があったので眠った。

翌朝、私のベッドで寝てるのは誰?

と、娘に起こされる。

小屋の前の池に頭蓋骨があるので取ってきて欲しいと言われ、

池に潜って拾い上げた。

お礼がもらえるのかどうか、とても気になった。

(お礼がなくても、手伝ってあげたらいいのに、、、)

小屋に戻ると、ベッドに頭のない白骨が寝ていたので、

拾い上げた頭蓋骨をのせてあげた。

お礼の品は無くなった緑の斧だった。

その斧を持って旅を続けた。

体力をなくしてふらふらで、岩の洞窟を見つけて中で休んだ。

ずっと邪険にしていたが、後をついてくる狐を招き入れた

狐と一緒に旅を続けると、山道を踏み外し、エセルのくれた鈴を落とした。

食べ物がないので、岩にあるキノコを採って食べ、狐にもあげた。

ところが、食べたとたんに吐いてしまった、毒キノコなのか?

夢でうなされるとグリーンナイトが出てきた。

また旅を続けると

途中、女性ばかりの巨人のグループとすれ違った。

彼女らに導かれ、ある屋敷に到着したが、空腹と疲れで気絶した。

「グリーンナイト」映画のあらすじ③

【あらすじ③】

気絶していたガウェインは立派なベッドに寝かされていた。

領主ロードは妻レディと目の見えない老婆と3人暮らしだった。

ロードに緑の教会の場所を尋ねると、ここから近いようだ。

しばらく屋敷で世話になることになった。

ガウェインはが本を探していると、レディーが本を差し出し、キスをしてくれた。

レディはとても魅力的だ。

(きれいだな、と思ったら、エセルの女優さんが二役してるんですネ)

ロードは自分が捕まえた狩りの獲物と、

ガウェインが屋敷で得たものを交換しようと言った。

翌朝、目を覚ますと、ガウェインのベッドにレディが座っていた。

なくした緑の帯をくれると言うので、ガウェインは彼女を受け入れてしまった。

ハッと我に返ったガウェインは緑の斧と緑の帯を持って急いで屋敷を飛び出した。

途中でロードに会ったので、滞在でお世話になった礼を述べた。

ロードが、屋敷で得たものと狩りの獲物を交換する約束を持ち出したので、

ロードとキスをした。
(これは屋敷でレディーからもらったもの)

(レディーにもらった緑の帯は差し出しませんでしたね、、、)

代わりにロードは今朝生け捕りにしたばかりの狐を袋から出した。

あの狐だった。

狐と一緒に一緒に緑の教会をめざし歩き始めた。

すると狐の声は母親の声に変わり、もうここで旅を止めたほうがいいと言う。

(お母さん、心配でずっとついてきたんでしょうか?)

ガウェインは狐を追い払い、緑の教会へと進んだ。

カヌーを漕いでたどり着いたところは、岩の崩れた門。
その向こうにグリーンナイトが寝ていた。

グリーンナイトが起きるまで待ち続けた。

翌朝、グリーンナイトが目を覚ました。

「よく来たな、今日はクリスマスだ。

さあ、ゲームの続きをしよう」

「用意はいいか?」

ガウェインは何度も自分の首を差し出すが

あの緑の斧が振り上げられると勇気が遠のいてしまう。

「待ってくれ」と二度もグリーンナイトを止めた。

三度目、「用意はいいか?」

「すまない、できない。」、、、やはりだめだ。

なぜか近くにに自分の無くした馬が戻って来ている。

ガウェインはその馬に乗って家へ逃げ帰ってしまった。

「グリーンナイト」映画のあらすじと結末

【あらすじと結末】

故郷に戻ると、アーサー王は病気で伏していた。

妃も年老いたように見える。

王はグリーンナイトと対峙して無事に帰還したガウェインを誉め称え、

自分の刀をくれた。

ガウェインは、ようやく正式な騎士と認められた。

アーサー王の死後、ガウェインは王位を受け継ぎ、

エセルはガウェインの子を産んだが、

赤ん坊はエセルから王室へ取り上げられ、

ベッドにはコインが投げられた。

(ひどい、エセルは恋人ではなかったの?)

ガウェインは結婚して王妃を持った。

王妃が腰の緑の帯に手をかけたが、

決して帯を外させなかった。

戦場へ自分の息子を連れて行ったが、戦死してしまった。

馬に乗って帰還したガウェイン王は元気がなく、

民衆からは果物が投げつけられた。

(国民が彼に反発心を抱いているんですね!)

その中にじっと見つめる怖い目は年老いたエセルだった。

王座には王と王妃と二人の間に授かった王女が座り、横にはガウェインの母親が立っていた。

(ガウェイン王はすっかり年をとり元気がないです)

数年後、

敵が押し寄せてきたので家族も逃げ、王はひとりで王座に座っていた。

そこへドアをけ破り敵の兵士が入ってきた。

ああ、ここまでか。

ガウェイン王が緑の帯をほどくと、

王の首がずるりと落ちて転がった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここで、目が覚めた。

ガウェインは緑の教会の門の前でグリーンナイトに首を差し出していた。

馬に乗って逃げ帰り、王になって敗北するまでは夢だった。

ガウェインはまだ、グリーンナイトから斧で首を落とされようとしていた。

「待って!」そう言って

自分で緑の帯を取り除いた。

そして、「用意は出来た」とガウェインは力強く言った。

グリーンナイトはガウェインに優しいまなざしを向けた。

よろしい、君は素晴らしい騎士だ。」

(おしまい)

「グリーンナイト」のラストを考察!原作「ガウェイン卿と緑の騎士」との比較

原作の「ガウェイン卿と緑の騎士」を読んだことがあります。

ガウェイン卿がアーサー王の甥という設定は映画と同じですが、

原作のガウェインは映画よりもっと頼もしく感じました。

首きりの挑戦を勇ましく受け、1年後には堂々と緑の騎士に会いに行きました。

一方映画のガウェインは、騎士になりたいという体裁ばかりを求めて旅立ったようでガッカリしました。

でも、旅の途中で色々学び成長するのかな?

と思っていましたが、、、どうも尊敬できず、立派な騎士からは程遠い感じです。

約束の日にグリーンナイトに首を差し出しますがどうしても踏み切れず、

故郷に逃げ帰ってしまいました。

故郷では騎士になることができ、叔父が亡くなり王位を継ぎます。

赤ん坊だけ奪って恋人のエセルを捨て、
立派な王妃をもらってはじめは
順調そうでした。

ところが息子は戦死してしまい、敵に攻められ国は弱体化、
自分も落ちぶれていきます。

騎士になり、王になっても尊敬されなかったのは、彼に人望がなかったからではないでしょうか。

そこで目が覚めました!

首を差し出して逃げ出してからは夢の中の出来事。

夢から覚めたガウェインはグリーンナイトに首を差し出した場面に引き戻されました。

ようやく自分に足りないものが騎士としての人格だと気が付いたようです。

逃げていてはいけない、自分で立ち向かわなければ!

そう思ったから、無敵のお守りである緑の帯を初めて外すことにしたのでしょう。

原作では、緑の騎士(グリーンナイト)は、直前まで滞在していた領主のロードだったことが分かりました。

映画では、グリーンナイトの素性は明かされませんでしたが、私は、同じくロード(領主)だったのではないかな?

と思いながら鑑賞しました。

自分の妻に彼を誘惑させるところは同じでも、原作では自分を律して踏みとどまったガウェインでしたが、誘惑に屈してしまったのが映画の主人公。

ダメダメな状態から最後にようやく自分はこれではいけない!と覚悟を決めて映画は終わりました。

グリーンナイトが「君はこれでようやく立派な騎士だ。」と満足そうに言いますが、

首切りがあるかないかは、視聴者に委ねられました。

私は、

映画のガウェインは最後はグリーンナイトに許され、夢の中で見た中身のない騎士ではなく、人物的に優れた騎士を目指して故郷へ帰るのではないかな?

と想像しています。

エセルにもらった鈴をネックレスにしていましたが、領主の妻の誘惑の時に外してしまいましたね。

私の中では、あのネックレス、どうなったのかな?とずっと気になっています。

故郷に帰ることができたなら、その時には彼女のことを大切にしてほしいなと思いつつ。

彼が人物的に立派な騎士になれますよう願っています。

(以上、私の感想と考察でした。)

映画「グリーン・ナイト」の概要・キャスト・原作など

主人公を演じるのは『LION/ライオン~25年目のただいま~』の
デヴ・パテル!なんです。

5歳の男の子が電車を乗り違えて迷子になって、25年間、運よく素敵な両親に育てられたけど、インターネットの発達で自分の故郷、家を探し当てる物語でしたネ!

こんなことができるんだーと思って鑑賞した映画です。

「グリーンナイト」映画の概要!A24とは?

【概要】

●製作:アメリカのA24

公開:2021年米国

   2022年日本

ジャンル:ファンタジー

監督:デヴィッド・ローリー

脚本:デヴィッド・ローリー

主役:デヴ・パテル

※デヴィッド・ローリー監督の代表作:2018年『さらば愛しきアウトロー』
この映画はロバート・レッドフォードの俳優引退作品です。
(ああ、ロバート・レッドフォードは本当に引退してしまったんですね~)

【A24とは?】

A24とは、2012年に立ち上げられたアメリカの映画製作/配給会社です。

近年、多くのアカデミー賞受賞作品と、
芸術性に優れ、また、大衆性を兼ね備えた多数の良作を送り出しています。

●2015年『ルーム』アカデミー賞主演女優賞受賞ほか、3部門にノミネート

●2015年『エクスマキナ』アカデミー賞視覚効果賞受賞、脚本賞にノミネート

●2016年『ムーンライト』アカデミー賞3部門受賞、4部門にノミネート

●2016年『ロブスター』カンヌ国際映画祭・審査員賞受賞など3部門受賞、
パルムドールにノミネート

●2017年『レディ・バード』アカデミー賞作品賞など5部門にノミネート

●2020年『ミナリ』アカデミー助演女優賞受賞ほか、5部門にノミネート

※2022年公開予定の『LAMB /ラム』も注目されています。
第74回カンヌ国際映画祭Prize Of Originality受賞

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「グリーンナイト」のキャスト

【キャスト】

●ガウェイン卿=デヴ・パテル

●エセル(恋人)
アリシア・ヴィキャンデル

●母親=サリタ・チョードリー

●ロード(領主)=ジョエル・エドガートン

●レディー(貴婦人)
アリシア・ヴィキャンデル

●アーサー王=ショーン・ハリス

●女王=ケイト・ディッキー

●グリーンナイト(緑の騎士)
ラルフ・アイネソン

スカベンジャー(戦場のゴミ拾い)
バリー・コ―ガン

※アリシア・ヴィキャンデルは
エセルとレディの二役

※デヴ・パテルは2006年から活動するイギリスの俳優ですが、

彼の代表作は、
●2008年『スラムドッグ$ミリオネア』

●2017年『LION/ライオン~25年目のただいま~』
第70回英国アカデミー賞助演男優賞を受賞しています。

「グリーンナイト」映画の原作は?どこの国?

【原作】

原作は「サー・ガウェインと緑の騎士」

※イングランドで書かれた作者不明の叙事詩です。

14世紀末に書かれた中世アーサー王物語のひとつです。

作者は不明なので、作品の名前から
ガウェイン詩人、または、パール詩人と呼ばれています。

(指輪物語のJ・R・Rトールキンが現代英語に訳しています。)

【どこの国?】

●原作「サーガウェインと緑の騎士」は、

イングランド北西部の、現在のマンチェスター周辺の英語で書かれていますので、

原作の舞台はイギリスです。

※本映画は、原作を脚色し、製作されています。

 

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