こちらでは、映画『ココ・アヴァン・シャネル』の名言を考察しています。
シャネルスーツや香水シャネルのNo5番を知らない人はいないのでは?
現代女性のカリスマ的存在=ココ・シャネル。
ココ・シャネルの強い女性として生きていく名言も素敵です。
この記事が、映画『ココ・アヴァン・シャネル』をより楽しむためのお役に立てれば嬉しいです。
映画『ココ・アヴァン・シャネル』名言を考察
【名言を考察】
当時の飾り立てる流行ににうんざりしていたココの指摘は、今ではとても的を得ていたと思えます。
ココの名言(映画より)
ガブリエル:俺が買ってやったドレスはどうした?
ココ:窓に吊ったわ、
カーテンでしょ!
ピンクのリボンがついた可愛らしいドレスをガブリエルがパーティーで着るように買ってくれました。
ココにはカーテンのように思えたようです。
(そういえば、少しひらひらしていましたが、カーテンにはもったいない、、、。)
ココ・シャネルは素敵な名言をたくさん残しています。
〈筆者が好きなココ・シャネルの言葉〉
【人生は一度きり、だから思いっきり楽しむべきよ。】
なかなか実行できずにいる私です。
映画を観て限りある人生を楽しむのは自分次第なんだとあらためて思いました。
〈筆者が好きなココシャネルの言葉〉
【わたしは流行を作っているんじゃないの、私が流行なの】
ココは人生の主役は自分だという軸を持っている人だったと思います。
社会の流行までは作れなくても、自分の中の流行を追いかけたいなあ、と思う言葉です。
映画『ココ・アヴァン・シャネル』ボーイとの出会いと死・ココへの影響を考察
【ボーイとの出会い・死を考察】
機能性を大切にしたシンプルなデザインとその考え方、感性、女性の枠に収まろうとしないココをボーイは愛してくれました。
女性らしい、羽飾りやフリルは必要ない。
ココは、女性たちの大きな髪飾りや帽子を見て、「頭にメレンゲがいっぱいでケーキ屋のようだ」と表現しました。
ボーイが石炭をバルサンに売り、それを高値で売ってもうけようと聞いたココは、自分も石炭の仕事がしたいと言います。
仕事は男性がするもの、女性はそれを見ているか補助する存在、そんな社会にあって仕事をしたいと思うココは先進的でした。
ボーイとココは価値観や考え方が似ていたから惹かれ合ったのでしょう。
自分の事業拡大の為にボーイはイギリスで政略結婚をしますが、ボーイは結婚と恋愛は別だと言います。
はじめはショックを受けたココでしたが、ガブリエルの求婚を断り、「自分は誰とも結婚はしない」と宣言しました。
自分の人生は自分で切り拓く!そんな生き方をした女性でした。
当時はビジネスは男性がするものという時代であり、帽子の事業から洋服のデザインをはじめたココはまさに現代女性の社会への進出を初めて実行した人だったのです。
「人生は一度きりだから思いっきり楽しむべきだ」と言っていたココ・シャネル。
ボーイとは結婚しなくてもお互いを必要とし、高め合う大切な恋人同士。
そしてボーイはココの事業を誰よりも応援してくれました。
不幸な交通事故でボーイを失ったココは、ますます仕事に没頭します。
そして帽子のデザインから出発し、洋服のファッションを極め、男性社会からぬけだした女性の働き方、生き方の手本をみせてくれました。
映画の最後、ココ・シャネルのファッションショーは大成功。
皆から拍手喝采をもらいながらもどこか寂しそうな表情のココです。
きっとこの成功をボーイと一緒に喜びたかったのでしょう。
ボーイは公私ともにココにはかけがえのない存在だったのです。
映画『ココ・アヴァン・シャネル』あらすじを簡単に
【あらすじ】
原題の意味は、ココ・アヴァン・シャネル=シャネルになる前のココ。
映画は、ガブリエル・ココ・シャネルが貧しい少女時代を経て、シャネルブランドを立ち上げるまでを描いた作品です。
シンプルさを好み、斬新なデザインを切り開いたココ・シャネルの前半生、序章です。
シャネルブランド立ち上げに大きな影響を与えたボーイとの出会いが焦点です。
あらすじ①:シャネル姉妹、孤児院へ
1893年母親が亡くなり、
父親はココ(ガブリエル)と姉(アドリエンヌ)のシャネル姉妹を孤児院に預けます。
父親は一度も面会に来ませんでした。
15年後
成人したココとアドリエンヌは、日中は仕立て屋で裁縫の仕事をしながら夜はナイトクラブで歌を歌いました。
この時「ココの歌」を歌ったのでガブリエルはココと呼ばれるようになりました。
姉のアドリエンヌは、お客の男爵に気に入られ、結婚の約束をしてついていきました。
一人になったココは男爵の友人、バルザンのパリ近郊の屋敷を訪ねます。
あらすじ②:シンプルな服が好き!
はじめバルザンは一風変わったココを人に紹介したがりませんでした。
屋敷の来賓の前には姿を現わさないように言われていたココ。
競馬場では階級制度があり、ボックス席には入れてもらえませんでしたが、ココは貴婦人たちのファッションに興味津々、刺激になりました。
姉のアドリエンヌにも競馬場で再会しました。
ココは得意の裁縫で男の子のような洋服をつくり、馬に乗ってバルザンのピクニックへ登場しました。
そこにいた女優のエミリエンヌにセンスを認められ、帽子やファッションスタイルをアドバイスするようになります。
次第にバルザン主催のパーティーにも参加しますが、ピンクの花やフリルのドレスではなく、自作のシンプルなドレスで出席し会場の皆に驚かれました。
あらすじ③:ボーイとの出会い
バルサンの図書室で本を読んでいたココは、イギリスからのお客でピアノを弾くボーイ・カペルと出会います。
ボーイはココとの会話やココのシンプルな感性が気に入ります。
ふたりは親密になり、バルサンに許可を得て二日間、海へドライヴに出ました。
カジノのパーティーでココが着たドレスはコルセットをしないでデコルテを大きく開けた黒いシンプルなドレスでした。
ココは皆から注目され、ボーイはそんなココが自慢でした。
あらすじ④:デザイナー!ココ・シャネル
屋敷に戻るとボーイに嫉妬したバルザンはココに求婚しました。
ココはボーイに付いてイギリスへ行きたかったのですが、ボーイには石炭王を父に持つイギリス女性との結婚が決まっていました。
ココは、誰とも結婚しないと宣言します。
女優エミリエンヌの友人たちにもココの帽子は人気があったので、ココは帽子をデザインする事業をはじめたいと思っていました。
バルザンは女が事業などとはとんでもないと言いましたが、ボーイが資金を出してくれ、ココの帽子の事業は軌道に乗りました。
ふたりはビジネスパートナーとして対等な関係で愛し合いました。
髪を切ったココは美しく、事業は順調で自信と活気にあふれていました。
ところが、ココがガブリエルと女優エミリエンヌの舞台を観劇していると、ボーイが交通事故で亡くなったと知らせが入ります。
明日、ボーイが戻ったら60日間一緒にカンヌで過ごすはずだったというのに…。
事故の現場を訪れたココは泣きくずれました。
その後、ココは仕事に没頭し、洋服のデザインを極めます。
シンプルな新しい現代女性のファッションを60年間のキャリアの中で決定的なものにしたココ・シャネル。
結婚はしませんでした。
1971年1月のある晩、亡くなるまで仕事を続けました。
映画『ココ・アヴァン・シャネル』の感想
【映画の感想】
映画は、デザイナーとしての成功談ではなく、ココ・シャネルの前半生・序章を描いた作品でした。
貧しかった幼少期からシャネルブランドを立ち上げるまでを初めて知りました。
ああ、ココはこういう感性を持ち合わせて人生を切り拓いた人なんだなあと初めて知ることになりました。
シンプルな感性を持ち、機能性を重視したファッションを初めて開拓した人。
物事もシンプルな考え方をする人だから人とは違う成功を収めたんだなと思いました。
有限な一度きりの人生を自分の軸を持って進んだココ・シャネル。
人より優れたファッション感覚や器用な裁縫技術を持っていた人ですが、チャンスをつかむ為に迷わず決断する潔さも持ち合わせていた人ですね。
そして新しいことを始めるにあたり、自分を理解し、応援してくれたボーイ・カぺルとの出会いはココの人生とシャネルブランド立ち上げに欠かせなかったことがよく分かりました。
あの時、ボーイが交通事故にあわなかったら、、、と思わずにはいられません。
シャネルといえば、華やかな洗練されたファッションを思い浮かべますが、女性の社会進出に貢献した大切な人でもあるんだなあと今回、初めて知りました。
ちなみに、私はNo5ではなく、クリスタルの香水(私のはオードトワレですが)の香りが好きです。
映画を鑑賞して、香りの楽しみ方にますます愛しさが湧いてきそうです。
ココを演じたのは、『アメリ』のオドレイ・トトウです。
個性的な瞳の輝きは「アメリ」の時と同じでしたよ。
『ココ・アヴァン・シャネル』映画概要
【映画の概要】
●監督:アンヌ・フォンテーヌ
【キャスト】
=オドレイ・トトゥ(主人公)
●ボーイ・カぺル
=アレッサンドロ・二ヴォラ(恋人)
●エティエンヌ・バルザン
=ブノワ・ポールヴ―ルド(支援者)
●アドリエンヌ・シャネル
=マリー・ジラン(姉)
●エミリエンヌ・ダランソン
=エマニュエル・ドゥヴォス(女優)
※オドレイ・トトゥは、
映画『アメリ』の主演女優です。
この記事が、映画『ココ・アヴァン・シャネル』をさら深く知るための参考になれば嬉しいです。
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