面白いのか?つまらないのか?
つまらないのか?面白いのか?
クェンティン・タランティーノ監督の映画『パルプ・フィクション』を鑑賞しました。
何度も観ると、違う気づきや感想がうまれます。
何度も観たらまた分からなかくなりました。
主演は、ジョン・トラボルタ
『サタデーナイト・フィーバー』や
『グリース』は学生時代、映画館で観ましたよ!
カッコ良かったな、1970年代、あのダンスと音楽。
今作ではミアとのキレキレを封印したダンスシーンが
やっぱり上手さが隠せなくて、面白いです!
映画『パルプ・フィクション』の簡単なあらすじと感想をまとめました。
『パルプ・フィクション』何が面白いのか!!理由を考察
つまらない?いえ、面白かった!何が面白いの?
よく分からないけど、後から気になる場面がいっぱいありました。
気になって、もう一度鑑賞しましたよ。
あれ?と思って引っかかった場面を
映像の順番通りに挙げます。
あれ?この流れで強盗を始めるの?よく分からない!
あれ、この二人、本当に殺し屋なの?
そして、聖書の一説を唱えてから銃で撃った。
え、ハンバーガーと聖書?
曲は60年代のツイスト。
えー?トラボルタはもっとキレキレに踊れるよ!
ミアはオーバードースで死にかけていたが、
アドレナリン注射で助かる。
え!トイレ、吞気すぎない?
素人の心臓への注射で助かるの?
自宅に金時計を取りに戻るブッチ。
なんで取りに帰るの?ふつうは行かないよー。
トイレにいて、自分の機関銃で撃たれてしまった。
ヴィンセントは死んだの?主役でしょ、もう死んでしまってどうなるの?
ツキがなさすぎるよ、どうしてトイレにいたのかなあ。
ふつう、機関銃を置いていくかなあ、、、。
ふつう、助けるかなあ、、、。
と聞くと、「チャラだ」とマーセルス。
いいねえ!
殺し屋なのに友人ジミーの機嫌を取るジュールス。
あれ、ふたりとも、なんかズレてない?
ここでタキシードて、浮いてませんか?
この人、なんでこんなに紳士なのかなあ。
その命令口調は納得できないと反論する。
今、そこに引っ掛かるの?そんな場合ではないでしょ。
そういえば、ブィンセントは命令されるのが妙に気になる人だった。
ジュールがパンプキンに説教を始める。
彼は、本当に神の存在に目覚めたんだ。
それにしても、ヴィンセントはまたトイレ?
つまらなくないよ!面白かった理由を考察
会話や態度がずれていたり。
ふつうはあり得ないようなことを
真剣に見せてくれました。
一風変わっていて、でもそれが新鮮で、面白かったのだと思います。
ああ、あの時にヴィンセントとブッチは顔を合わせていたな、
あれは物語の伏線だったんだなと、
後からハッと思い当たる内容があちこちに出てきます
そうか、ジュールスはカフェの強盗事件の後、本当に引退したんだなあ。
と後から納得しました。
あれ、このカフェは始まりのカフェでは?
これから強盗が始まるのかも?
はじめのシーンがここにつながるんだ!
そんな風に想像しながら私もすっかりこの映画の中に入っていました。
※タランティーノ監督の
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。
映画『パルプ・フィクション』何が面白い?聖書とダンスが気になる!感想
ジョントラボルタのダンス
私が嬉しかったのは、
ジョン・トラボルタのやる気がなさそうなツイストダンスです。
ジョン・トラボルタはもっとキレキレに踊れるのですが、
あえてノリの良さを封印して地味なツイストダンスを踊ったんですね。
それでも、抜群に上手い!
ミアのダンスも良かった~
顔の前で掌が行き過ぎるポーズは最高!!
また、
ミアの命が助かり、ボスに今夜のことはお互い秘密にしようと約束するとき、
話したがらなかった、女優時代の台詞、笑えないジョークを教えてくれたミア。
「パパとママのトマトが坊やをつぶして言うの、(キャッチアップ)ケチャップ!!」
やっぱり笑えなかった!
ヴィンセントはこれを聞いて、投げキス。
この別れ方、好きだなあ~。
ジュールスの聖書
ジュールスが殺しの前に唱える聖書が気になりました。
ジュールスは、聖書の一節、エゼキエル書25章17節を唱え、
カフェ強盗の二人に強盗を止めさせました。
(エゼキエル書25章17節とは?)
「心正しいものの歩む道は、
心悪しき者の利己と暴虐で阻まれる。
愛と善意を持って弱きものを導く者に祝福を。
彼こそ兄弟を守り、迷い子を救う者なり。私は怒りに満ちた懲罰をもって兄弟を滅ぼす者に復讐をなす。
彼らに復讐をなす時、私が主であることを知るだろう。」
最後にジュールスは、
真実は、貴様が弱き者で
俺が心悪しき暴虐者だ。
だが、努力はしてる、羊飼いになろうと
一生懸命努力してる。
そう言ってジュールスはパンプキンと
ハニー・バニーを解放しました。
ジュールスの腕なら、すぐに二人の強盗を撃つことが出来たでしょう。
それをしなかったのは、
直前にヴィンセントに宣言した通り、
殺し屋を引退しようという思いから、
忍耐強く二人を説得したんだな、、、。
Wikipediaによると、エゼキエル書25章17節は後半の部分だけだそうです。
前半は、タランティーノ監督が
『ボディーガード牙』(千葉真一主演)
から引用したとか。
だから、ブッチは日本刀を選んでマーセルスを助けたのですね!
監督が日本映画から受けた影響が伝わりました。
ジュールスが真剣に聖書を唱えて銃を撃ったり、
強盗を止めさせようと説得する、
アンバランスさも面白いなと思いました。
ブッチがマーセルを助ける
ブッチが日本刀で、マーセルスを助けたのは意外な展開でした。が、
ブッチいい人だな~、と嬉しくなるシーンでした。
ブッチ:どうする?
マーセルス:手下を呼ぶ
ブッチ:俺とあんたの件だよ
マーセルス:チャラだ。
二つ約束しろ
他言無用、俺たちの秘密だ
このまちを出ろ、二度と戻るな
そう言って、ブッチに借りを返し、後ろを向いたまま手を挙げた、マーセルス。
ギャングの世界にも仁義があるんですね。
日本のやくざ映画のようでした。
この二人の最後のやり取りも面白かったです。
「こんなとんでもない日は生まれて初めてだ」とブッチ
とんでもないかもしれないけど、
命が無事で、マーセルスからは追われない、
これで本当のハッピーエンドでしょう。
映画『パルプフィクション』のタイトルの意味は?
「パルプ・フィクション」の意味は、
「大衆雑誌に書かれたどうでもいい話」です。
たしかに物語は大衆雑誌の記事のように取り留めもない内容でした。
(そこがまた、なんともいえず、面白かったなあ。)
きっと、
気楽に読み流してネ、
気軽に観てネ、
という監督からのメッセージだと受け取りました。
『パルプフィクション』映画の簡単なあらすじ
【簡単なあらすじ】
②ヴィンセント・ベガとマーセルス・ウォレスの妻
③金時計(ヴィンセントが死んだ!)
④ボニーの一件
⑤エピローグ
あらすじ①プロローグ
①プロローグ
物語1)
パンプキンとハニー・バニーがカフェでお茶を飲みながら、
何をやってもうまくいかないと愚痴をこぼしている、、、。
なぜか流れで
このカフェで強盗を働くことで意見が一致、突然、拳銃を抜いて店の客を脅した。
物語2)
殺し屋のヴィンセントとジュールスは
ギャングのボス、マーセルスが
愛妻の足をマッサージした男に怒り、窓から突き落とし、男は言語障害になった、、、
などと取り留めもなく話しながら。
ボスのアタッシュケースを横取りした青年たちのアジトを襲う。
ジュールは聖書を唱えてから青年たちを撃ちアタッシュケースを取り返した。
あらすじ②ヴィンセント・ベガとマーセルス・ウォレスの妻
②ヴィンセント・ベガとマーセルス・ウォレスの妻
物語3)
あるバーにて、
実力低迷中のボクサー、ブッチはギャングのボス、マーセルスに八百長試合を持ちかけられて承諾した。
物語4)
ヴィンセントとジュールスは青年たちから取り返したアタッシュケースをボスに届けるため、バーを訪ねた。
この時、
ヴィンセントとバーから出て行くブッチは、絡み合い、お互いにガンを付け合った。
(ここは伏線)
物語5)
ヴィンセントはボス、マーセルスの愛妻、ミアの世話を一晩頼まれた。
ミアの希望するレストランへ入り、
ツイストダンスコンテストで一緒に踊り、トロフィーを持ち帰った。
ミアを自宅に送り届け、ヴィンセントがトイレに入っている間に
ミアはコカインだと思ってヘロインを吸ってしまい、オーバードースに陥ったが、
ヴィンセントは、麻薬の売人、ランスの家でアドレナリン注射を打ってミアを救った。
物語6)
少年ブッチは夢をみていた。
ひいおじいさんの持ち物、金時計を父親の戦友が形見に届けてくれた時のこと。
あらすじ③金時計(ヴィンセントが死んだ!)
③金時計(ヴィンセントが死んだ!)
物語7)
ブッチは、マーセルスとの約束を守らず、
試合で相手をノックアウトし、死亡させた。
女性タクシードライバー、エスメラルダに拾われ、
恋人ファビアンの待つホテルへ向かったが、
ファビアンが形見の金時計を家に忘れたので、危険をおかし自宅へ戻った。
ブッチは、待ち伏せしていたヴィンセントがトイレに入っていた所に出くわした。
ブッチが機関銃でブィンセントを撃ちヴィンセントはあっ気なく死んでしまった!
ブッチは難を逃れたと思いきや
今度は横断歩道を渡るマーセルスに出くわし
質屋に逃げ込むと、ブッチとマーセルスは縛られ監禁されてしまった。
縄をほどき、脱出。
刀で質屋と相棒の警官をやっつけ、ブッチはマーセルスを救う。
あらすじ④ボニーの一件
④ボニーの一件
物語8)
ブィンセントは、車に乗せてきた青年を誤って撃ってしまい、
死体の処理に困ったふたりはジュールスの友人、ジミー宅を頼る。
ジミーの強妻、ボニーが9時半に帰ってくる!
ボスのマーセルスが手配してくれた
ザ・ウルフは冷静沈着に指示を出し、死体を隠し、
車の掃除をふたりにさせ、解体工場へ運んで事なきを得た。
その後
ふたりは、朝食を食べにカフェに向かった
あらすじ⑤エピローグ
⑤エピローグ(プロローグのシーンに戻る)
物語9)
「ボニーの一件」で、死体と車の処理を終えたヴィンセントとジュールスが
カフェで朝食を取っている。
「今朝、奇跡的に助かったのは、神の存在に助けられたからだ。
俺は、この後、足を洗うよ、」と、ジュールスは真剣に言う。
ヴィンセントがトイレに入って本を読んでいる隙に
パンプキンとハニー・バニーが強盗をはじめた。
パンプキンが全員の財布をゴミ袋に回収し、
ジュールスの財布を集める時、アタッシュケースに気がついた。
パンプキンは中を見て驚き、喜んだとき、
ジュールスはパンプキンに銃を向ける。
トイレから出てきたヴィンセントのサポートを得て、
パンプキンとハニー・バニーに強盗をやめるよう説得し、長い聖書を読んだ。
彼らは店を出て行った。
ヴィンセントとジュールスも拳銃をショートパンツ(死体処理でダサい服に着替えていた。)の中にしまい、店を出た。
(おしまい)
映画『パルプ・フィクション』あらすじを時系列に並べ替え
物語2)→物語8)→物語1)→物語9)→物語3)→物語4)→物語5)→物語6)→物語7)
【時系列のあらすじ】
物語2)
殺し屋のヴィンセントとジュールスはギャングのボス、マーセルスを裏切った青年たちを襲い、
アタッシュケースを取り返し、聖書を唱え、青年たちを撃った。
物語8)
ブィンセントとジュールスは、車に乗せてきた青年を誤って撃ってしまい、
死体の処理にジミー宅を頼り、殺しの掃除屋、ザ・ウルフに助けられ、死体と車の証拠を隠滅した。
物語1)
パンプキンとハニー・バニーがカフェでお茶を飲みながら、このカフェで強盗をはたらくことを決めた。
物語9)
「ボニーの一件」で、死体と車の処理を終えたヴィンセントとジュールスが
カフェで朝食を取っていると、強盗に遭遇した。
ジュールスは、聖書の一節、エゼキエル書25章17節を唱え、二人に強盗を止めさせた。
物語3)
あるバーにて、
実力低迷中のボクサー、ブッチはギャングのボス、マーセルスに八百長試合を持ちかけられて承諾した。
物語4)
ヴィンセントとジュールスは青年たちから取り返したアタッシュケースをボスに届けるため、あるバーを訪ねた。
この時、
ヴィンセントとバーから出ていくブッチは、絡み合い、お互いにガンを付け合った。
(ここは伏線)
物語5)
ヴィンセントはボスのマーセルスから愛妻ミアの世話を頼まれ、食事やダンスの後、帰宅。
ミアがコカインと間違え、ヘロインを服用してしまい、ヴィンセントは意識不明のミアをアドレナリン注射で救った。
物語6)
少年ブッチは夢をみていた。
ひいおじいさんの持ち物、形見の金時計を父親の戦友が届けてくれた日のことを。
物語7)
ブッチは、マーセルスとの約束を守らず、試合で相手をノックアウトし、死亡させた。
恋人ファビアンの待つホテルへ向かったが、
金時計を取りに危険をおかし自宅へ戻った。
自分を待ち構えていたヴィンセントを撃ち殺し、ヴィンセントは死んでしまった!
一件落着と思ったら、次にブッチはマーセルスに見つかり逃げ込んだ質屋で二人とも監禁された。
ブッチはマーセルスを助けたことで、二人の抗争はチャラになり、二度とロスには戻らないと約束して
ファビアンと二人旅立った。
(時系列通りの物語、おわり)
※タランティーノ監督の
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。
映画『パルプフィクション』まとめ
初めの感想は、
うーん、良くわからなかったけど、、、
鑑賞後はなぜかこの映画が気になり、
翌日もう一度観ていました。
<一度目の鑑賞後>
●ミアはどうしてヘロインを吸ったのだろう?
●ヴィンセントはいつもトイレに入っていて、災難に巻き込まれたなあ。
●質屋に居たもう一人の男は誰だったの?
●ジミーはどうしてあんなに妻(ボニー)の帰りを怖がったのかな?
●アタッシュケースの中身は何だったのかな?
すると、面白い!
<二度目の鑑賞後>
もし、いつものように二人いたら、ヴィンセントは死なずにすんだかも。
●ミアはヴィンセントのポケットからヘロイン(コカインと勘違い)を見つけて遊び半分だったんだろうな。
●ヴィンセントは、読んでた本の続きが気にならなければトイレに長居しなかったかも。
●質屋の男は?彼も以前に捕らえられ、遊ばれていたのでしょう。
●タイトルがボニーの一件にも関わらず、
結局、ボニーは病院で働く姿がチラッと映っただけだったなあ。
●アタッシュケースの中を見た、
ヴィンセントだけでなく、パンプキンも嬉しそうだったけど、
最後まで中身は公表されませんでしたね。
●タランティーノ監督がジミーを演じたと知り、
二度目は興味津々でジミーをチェックしました。
愛妻(強妻)家でずっと文句を言ってましたね、ジミー。
などなど私の理解が深まり、面白さが増しました。
そして、
二度目はまた、
はじめには気づかなかった映像に目がいくのでした。
『パルプフィクション』は、
鑑賞後、気になって、気になって、また観てしまう映画ですね!
※タランティーノ監督の
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。
映画『パルプ・フィクション』概要
【作品概要】
●製作国:アメリカ
●ジャンル:犯罪ジャンル
●監督:クェンティン・タランティーノ
●脚本:クェンティン・タランティーノ
●主演:ジョン・トラボルタ
映画『パルプ・フィクション』キャスト(登場人物)
【キャスト(登場人物)】
(殺し屋)
●ジュールス=サミュエル・L・ジャクソン
(殺し屋)
●ミア・ウォレス=ユマ・サーマン
(マーセルスの愛妻)
●ブッチ・クーリッジ=ブルース・ウィルス
(ボクサー)
●マーセルス・ウォレス
=ヴィング・レイムス
(ギャングのボス)
●パンプキン=ティム・ロス
(カフェ強盗、男性)
●ハニー・バニー=アマンダ・プラマー
(カフェ強盗、女性)
●ジミー=クェンティン・タランティーノ
(ジュールズの友人)
●ザ・ウルフ=ハーヴェイ・カイテル
(死体の掃除屋)
●エスメラルダ=アンジェラ・ジョーンズ
(タクシー運転手の女性)
●ファビアン=マリア・デ・メディロス
(ブッチの恋人)
以上
(最後までお読みいただき、ありがとうございました。)
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