1927年、イングランド北東部のダウントンアビー。
グランサム伯爵家にバッキンガム宮殿から一通の手紙が届くところから物語は始まります。
手紙の内容は?
国王ジョージ5世とメアリー王妃夫妻がヨークシャーをご訪問される際、
グランサム伯爵邸のダウントンアビーに立ち寄られるというのです!
さあ、ダウントンの屋敷の中は大騒ぎ。
どこから流れたのか、村中この噂でもちきりです。
当日の晩さん会と、パレードの準備に追われ
メアリー(実質ダウントン・アビーの当主)は目が回りそうです。
現執事のトーマス・バローでは頼りないと、
メアリーが、引退した元執事のカーソンに応援を頼んだから大変。
バローは、それなら自分は今回は仕事をしないと言うのです。
しかし、ダウントンに到着した王室の使用人たちは、
国王夫妻の身の回りの世話、食事の世話、全て自分たちだけでするからと勝手に仕切ります。
王室の使用人とダウントンの使用人との戦いが始まりました!
もう一つ問題がありました。
王妃の女官を務めるモードは、ロバート(グランサム伯爵)の母ヴァイオレットとは犬猿の仲、
彼女の領地をめぐる決着は着くのか!?
この記事が、映画「ダウントンアビー2019」をさらに楽しんでいただくために、お役に立てたら嬉しいです。
『ダウントンアビー映画2019』あらすじと結末
【簡単なあらすじ】
ヨークシャー州に屋敷、ダウントンアビーを構える、
貴族のグランサム伯爵家(当主はクローリー家の父親ロバート)。
国王ジョージ5世とメアリー王妃夫妻がヨークシャーをご訪問される際、
ダウントンアビーに立ち寄られるという手紙が
バッキンガム宮殿から届きました。
実質、ダウントンアビーを仕切っているのは、
長女のメアリー。
国王夫妻の訪問の知らせを受け、
屋敷の掃除や、簡単な修繕、
国王のパレードの手配、
ダウントンでの晩さん会の用意と
目が回る忙しさです。
もうひとつの懸案は?
王妃の女官を務めるモードとクローリー家は遠い親戚にあたります。
子供がないモードの領地を、ロバートに譲るべきだと主張するヴァイオレット(ロバートの母)
に対して
モードはずっと拒否の姿勢を貫いてきました。
モードの領地をめぐる争いがぼっ発しそうです。。。
※映画『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』
(2022年・続編)の記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。
https://eigafocus.com/daunton-abii-eiga-2-arasuji-kansou/
『ダウントンアビー映画2019』あらすじ①国王夫妻がご訪問?
【あらすじ①】
(テレビドラマ終了時から2年後の設定です~)
1927年、イグランド北東部のダウントンアビー。
グランサム伯爵家にバッキンガム宮殿から一通の手紙が届きます。
さて、王室からの手紙とは?
なんと、
国王ジョージ5世と、メアリー王妃夫妻がヨークシャーをご訪問のなか、
ダウントンアビーにも立ち寄られるという内容でした!
さあ、ダウントンの屋敷では貴族も使用人も大騒ぎ。
嬉しいやら、忙しいやら、、、
大変だけど誇らしい!
村中で大きな噂になっていました。
国王夫妻は、初日にはダウントンの村でパレードをされ、
ダウントンアビーにご宿泊。
翌日は、メアリー王女(王と王妃の娘)の嫁ぎ先である、
ヘアーウッド伯爵屋敷で舞踏会が催される予定です。
長女メアリー(ダウントン屋敷、実質の当主)が忙しく用意を始めました。
屋根の修理は間に合いませんが、
古びた屋敷を大掃除。
雨の中、届いたパレードの大量の椅子を運び入れたり、と
メアリーは目がまわるほど忙しい。
使用人に注目しますと、
現執事のトーマス・バローは、銀食器を磨こうとしません。
バローでは頼りないからと、
メアリーはすでに引退した元執事のカーソンに応援を頼んだからまたまたこじれました。
バローは、それなら自分は仕事をしないと言うのです。
現在教師に転職したモールズリ―氏は、
使用人として戻って来てまで助っ人すると張り切っているのに、
どういう違いでしょうか?
『ダウントンアビー映画2019』あらすじ②国王の使用人と対立!!
【あらすじ②】
しかし、ダウントンアビーに先に到着した王室の使用人たちは、たいそう威張っていました。
「ダウントンの使用人は、
自分たちの食事だけ作ってればいい」と見下します。
国王夫妻の身の回りの世話や、食事の世話は、全て自分たちがすると言って仕切りました。
王室の使用人対ダウントンの使用人、
使用人同志のプライドを賭けた戦いはどちらが勝利するのか?
始めに到着した王室の使用人3人は、
表玄関から入ると言い張り、
カーソンはビックリあきれました。
(自分たちもゲストだと思っているのです!)
・王室執事の、ミスターウィルソン
・王室衣装係のミス・ロートン
・王室従者のリチャード・エリス
次に到着したのが
王室シェフのムッシュー・クールベ
家政婦長のミセス・ウェブ
と、メイドがふたり。
ウィルソンは、「執事」と呼ばれると怒りだし、
「田舎貴族に使える執事と一緒にされたくない!
私たちは、国王に使える、上・級・奉・仕・官だ」と言うのです。
カーソンもヒューズもあきれはてて顔を見合わせました。
今回のダウントン・アビーでは、もう一つ懸案がありました。
王妃の女官を務めるモードは、
ロバート(グランサム伯爵)の従妹ですが、子供がありません。
彼女の領地はロバートが受け継ぐべきだと
ヴァイオレット(ロバートの母)は考え、何度も辛らつな手紙を送っていました。
しかし、モードは断固としてそれを断ってきたのです。
『ダウントンアビー映画2019』あらすじ③トム、パレードでのお手柄
【あらすじ③】
アイルランドを祖国に持つトムは、
国王夫妻に反抗するのでは?と警戒されていました。
トムは、誤解を解こうと、チェトウッド少佐とバーでお酒を飲みます。
チェトウッドは、トムを自分の仲間だと思い込んで近づいてきましたが、
内心ではアイルランド独立運動を掲げており、
彼こそ王室に反発していた人物だったのです
パレード直前
前日のバーでチェトウッド少佐の正体を見破ったトムが大活躍。
トムは彼の国王暗殺計画に気が付き、
見事に制止しました。
トムを心配して尾行したメラニーも、拳銃を蹴り上げてトムを助けました。
『ダウントン・アビー映画2019』あらすじ④ダウントンの使用人が立ち上がる!
【あらすじ④】
パレードの後、
ジョンとアンナ、ベイツ夫妻はダウントンの使用人たちにある計画を伝えました。
「国王夫妻の晩餐会は私たちが仕切りましょう!
王室の使用人にこれ以上勝手なことはさせません。」
お茶に睡眠薬を入れられ、ベッドで眠りこむ王室のシェフ。
これで王室のシェフは起きてきません。
(アンナの仕業です)
バローが王室の下僕、エリスを仲間に引き入れました。
(バローはきちんと仕事をしたようです)
エリスが得意の声まねで、
ある王室主要メンバーの名前をつかい、
王室執事ウィルソンに偽の電話を入れました。
なんと、
王室の下僕たちをロンドンへ引き揚げさせることに成功しました。
(ダウントンには王室の下僕がいなくなってしまったのです)
部屋で休んでいたウィルソンの部屋には、
アンディが外から鍵をかけました。
(王室執事ウィルソンも部屋から出られなくなりました)
これで、晩さん会で働ける王室使用人メンバーは誰もいなくなりました!!
元使用人のモーズルリー氏が得意そうに料理を運んでいます。
ところが、
「今夜のディナーはいつもと違ってまた美味しい!」
と言う国王に思わず、
「料理をつくったのはミセスパットモアです、
給仕をしているのはダウントンの使用人たちです!」
などと、
誇らしげに話したモールズリ―。
だが、使用人が国王に話しかけるなんてあってはならないこと。
場が静まり返りました。
そこへ王妃が「パットモアさんや、皆さんにお礼を伝えてね」
と場を和ませてくれたから皆がホーッとしました。
モールズリ―は丁寧にお辞儀をして
(王室向けの、膝を折るお辞儀をぎこちなく)
そして、ゆっくり退きました。
王妃の寛大なお言葉に皆が喜び安堵し、
台所では大いに沸き上がりました。
『ダウントン・アビー映画2019』あらすじ⑤王女、バロー、デイジーの物語
【あらすじ⑤】
庭で落ち込むメアリー王女は、夫の
ヘアーウッド伯爵との夫婦仲に悩んでいました。
王女とは知らず、優しく慰めたトム。
トムは、
「自分は身分違いの貴族と結婚した運転手で、
王室を支持していないけれど
クローリー家の人々を愛している」と言いました。
王女は、夫と離婚を望んでいたのですが、
トムの家族への愛情の深さを知り、
自分も夫とやり直し、家族を大事に生きていきたいと思うきっかけをもらいました。
バローは、ヨークの実家に顔を出している
エリスを待っていると、
ある男性に声をかけられました。
連れて行かれたバーは、男性ばかりが踊るゲイバーでした。
バローも楽しくその男性と踊っていると、、、
とつぜん警察が乗り込んできて、逮捕されてしまいます。
バローを留置所から出してくれたのは、
エリスでした。
エリスが持つ、王室マークの名刺がものを言いました。
そして、
エリスはバローにキスと、
自分が大事にしているペンダントを渡し、
また会いたいと言ってくれました。
バローも嬉しそうです。。。
料理見習いのデイジーは、アンディーにずっと告白されていました。
「あのとき、ボイラーを壊したのは自分だ、
デイジーに色目を使う男が許せなかった」とアンディーは言いました。。。
(修理したボイラーが再び壊れた件です)
それを聞いて、
「そんな大それたことを!あなたと私は似てるわね」
そろそろ、アンディーとの結婚を考えようとするデイジーでした。
『ダウントンアビー映画2019』あらすじ、結末
【結末】
シカゴからメアリーの夫、ヘンリーがダウントンへ戻ってきました。
メアリーは「嬉しい、、、一人で踊らなくて済んだわ」
と、夫の帰館を歓迎しました。
ダウントンからヘアーウッド屋敷の舞踏会に皆が移動しています。
モード・バグショーは、ロバートの従妹に当たります。
モードは、子どもがいないので、彼女の領地はロバートが受け継ぐべきだ
と主張するヴァイオレットとずっと揉めています。
王妃の女官として、今回、しぶしぶダウントンへ来たモードは、
自分の侍女のルーシーを跡継ぎに考えていました。
これを知り、
イザベルがルーシーはあなたの娘なんでしょ?
と真相に気づきました。
(やっぱり、イザベルはするどい!)
そして、
「ルーシーが実の子だと正直にヴァイオレットに話すべきよ、
あの人は応援してくれるわ」
とまたまた助け船を出すのでした。
ルーシーがモードの娘だと知ったヴァイオレットは
心からモードの決断を支持しました。
「領地はトム(自分の故孫娘シビルの夫)に、継がせましょう」と。
トムとルーシーは惹かれ合っていることは、
ヴァイオレットをはじめ、誰もが気づいていました。
シビルが亡くなってからもう7年ですね。
(良かったです、トム、いい女性に会えて)
しかし、さすが、おばあ様!!
(やはり財産はクローリー家がもらうべきだという意見ですネ)
次女、イーディスは妊娠に気づきますが、
夫バーティが皇太子のアフリカ訪問に付き添う時期と重なってしまい、
悩んでいました。
母、コーラが王妃に娘の妊娠を伝えると、
国王はバーティ(ベックハム侯爵)の同行を外してくれました。
さすが!お母さま!!
(こういうことは、女性に見方になってもらいましょう、なのですネ)
モードの後継問題にも決着がつき、
バイオレットが椅子に掛けてゆっくりしています。
メアリーはおばあさまの横に座り
王妃夫妻到着の直前にヴァイオレットがロンドンへ出かけた要件を尋ねました。
「検査の結果から、
私の余命はそんなに長くないらしいわ。
今すぐではないけどね。」
貴族がどんどん生活の糧をなくし、
屋敷を売って生活を小さくしている昨今
メアリーは、ダウントン屋敷での生活は今が潮時かと思っていました。
昨晩も、侍女アンナに弱音を吐きましたね。
しかしバイオレットは首を横に振りました。
「ずっと前の先祖も私たちとは違う暮らしをしていた。
だから、子孫も今の私たちとは違う暮らしをするでしょう。
でも、ダウントンは彼らの一部として関わっていくのよ。
残してあげましょう。
あなたが私の代わりになるのよ、メアリー。
私より恐いおばあさまになれるわよ。」
このバイオレットの言葉は、メアリーの方向性を決めてくれました。
自信をもって、これからもダウントンを守り続けること。
それは自分の使命なんだと。
「おばあ様、ずっとあちこちから見守っていらしてね。」
そういうメアリーに
「まあ、安らかに眠らせてもらえそうにないわね、、、」
やはり、いつものバイオレットのジョークで結ばれました。
舞踏会の別室、
誰もいないベランダでは、トムとルーシーがふたりだけでダンスをしています。
人々が舞踏会へ出かけ、ダウントンの屋敷には誰もいません。
こんな日は初めてです。
カーソンとエルシー(ヒューズさん)は初めて屋敷の玄関から外へ出ました。
いつも、裏口を使っていますから。
一度くらいいいだろう、、、と。
ふたりも幸せそうです。
皆が、時代の流れを感じ、貴族の衰退を憂いています。
「この屋敷には、100年後もクローリー家が住んでいるはずだ」
カーソンはそう言い切りました。
そうあって欲しいのです。
(おしまい)
※映画『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』
(2022年・続編)の記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。
https://eigafocus.com/daunton-abii-eiga-2-arasuji-kansou/
『ダウントン・アビー映画2019』の感想
【感想】
ドラマの終了から2年。
また、ダウントン・アビーの人々に会えて嬉しかった。
今回の見どころは、ダウントンの使用人たちの結束、痛快でした!
王室の使用人を閉じ込めてしまいましたから。
貴族がどんどん衰退していき、
ダウントン・アビーでの生活が苦しくなる様子を
メアリーがところどころで吐露します。
時代の流れが貴族に厳しくなっていることが想像できました。
国王夫妻のおもてなしを立派に勤め上げたメアリーは、
そろそろこの生活を終える潮時かも、、、
と、弱気をみせました。
寂しいです。。。
最後に、貴族の勢いまっただ中で生まれ育った、
先代のグランサム伯爵夫人ヴァイオレットとの会話が良かったな。
私はそんなに長くないけど、
あなたは私の代わりにこの屋敷を守ってね、と応援する場面です。
貴族の過去の栄華にしがみつくのではなく、
違う形で子孫がこのダウントンに関われるように残してあげましょう、と言いました。
これからも、ヴァイオレットの
機知に富んだジョークをもっともっと聞きたいなぁ。。。
長くダウントン・アビーに仕えた執事のカーソンとヒューズも
「100年後もこの屋敷にはクローリー家が住んでいるはずだ。」
そう信じて、
いえ、信じたいと思いながら屋敷を出て、物語は終わりました。
私も、メアリーを応援しています。
ダウントン・アビーのメンバーにまた会いたいですから。
※映画『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』(2022年・続編)
ヴァイオレット役、マギースミスの記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。
※https://eigafocus.com/daunton-abii-eiga-2-baioretto/
ダウントンアビー映画2019 概要とキャスト
【概要】
・公開:2019年9月
・製作:イギリス・アメリカ
・監督:マイケル・エングラ―
・脚本:ジュリアン・フェロウズ
・原作:「ダウントン・アビー」ジュリアン・フェロウズ
・音楽:ジョン・ラン
【キャスト】
(クローリー家)
・ロバート・クローリー(ヒュー・ボネヴィル演)=グランサム伯爵
・コーラ・クローリー(エリザベス・マクガヴァン演)=グランサム伯爵夫人
・メアリー・タルボット(ミシェル・ドッカリ―演)=クローリー家の長女
・ヘンリー・タルボット(マシュー・グッド演)=メアリーの夫
・イーディス・ペルハム(ローラ・カーマイケル演)=クローリー家の次女
・バーティ・ペルハム(ハリー・ハデン・ペイント演)=イーディスの夫/ベックスハム侯爵
・トム・ブランソン(アレン・リーチ演)=クローリー家の故三女、シビルの夫
・バイオレット・クローリー(マギー・スミス演)=グランサム伯爵の母
・イザベル・グレイ(ペネロープ・ウィルトン演)=メアリーの前夫マシューの母
(クローリー家の使用人)
・チャーリー・カーソン(ジム・カーター演)=前執事
・エルシー・ヒューズ(フィリス・ローガン演)=家政婦長・カーソンの妻
・トーマス・バロー(ロブ・ジェームズ・コリア―演)=現執事
・フィリス・バクスター(ラクエル・キャシディ演)=伯爵夫人付き侍女
・ジョン・ベイツ(ブレンダン・コイル演)=伯爵付きの従者
・アンナ・ベイツ(ジョアン・フロガット演)=メアリー付きの侍女、ジョンの妻
・ジョセフ・モールズリ―(ケヴィン・ドイル演)=前の従者
・アンディ・パーカー(マイケル・C・フォックス演)=下僕
・ベリル・パットモア(レズリー・二コル演)=料理人
・デイジー(ソフィー・マクシェラ演)=料理人助手
(王室)
・ジョージ5世(サイモン・ジョーンズ演)
・メアリー王妃(ジェラルディン・ジェームズ演)
・メアリー王女(ケイト・フィリップス演)
(王室の使用人)
・リチャード・エリス(マックス・ブラウン演)国室の下僕
・ウィルソン(デヴィッド・ヘイグ演)=国室の執事
・ロートン=国室の衣装係
・ムッシュー・クールベ=国室のシェフ
・ミセス・ウェブ=家政婦長
・レディ・モード・バグショー(イメルダ・スタウントン演)=王妃の女官/伯爵の従妹
・ルーシー・スミス(タペンス・ミドルトン演)=モードの侍女
・チェトウッド少佐(スティーブン・キャンベル・ムーア演)=国王のパレードの警備人
この記事が、映画「ダウントンアビー2019」をより深く知るための参考になれば嬉しいです。
※映画『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』(2022年・続編)
ヴァイオレット役、マギースミスの記事も書いています。
よろしければ、こちらからお読みください。
※https://eigafocus.com/daunton-abii-eiga-2-baioretto/
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