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『素晴らしき哉、人生!』クリスマス映画’を考察!あらすじと感想も

ファンタジー
It's A Wonderful Life Facebook公式より

1946年の映画『素晴らしき哉、人生!』のあらすじや感想をお伝えします。

ネタバレも含まれます、ご注意ください。

アメリカでは、クリスマスに最も観られる映画なんですよ!

原題は、「Its a Wonderful Life 」

『素晴らしき哉、人生!』映画(1946年)のあらすじ・感想をお届けします。

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映画『素晴らしき哉、人生!』のあらすじ(ネタバレ)

アメリカではクリスマスに観られる定番の素晴らしい映画です。

あらすじ①~④と⑤結末(ネタバレ)をお伝えします。

It’s a Wonderful Life Facebook公式より

『素晴らしき哉、人生!』あらすじ① ジョージの夢

【あらすじ】

<1945年のクリスマスイヴ>

舞台は、アメリカの小さな街、ベッドフォールズ。

家族、友人、知人、街中の人々がジョージ・ベイリーの生還を祈っていた。

天国では、守護神で2級天使のクラレンスを救いに遣わすことを決めて、

ジョージの人生を振り返った。

<1919年ジョージ12歳>

弟のハリーがそり滑りで誤って池に落ちてしまい、飛び込んで助けたジョージは、その後風邪をこじらせ左耳の聴覚を失った。

回復したジョージはガウワーさんが経営する薬局でアルバイトをして学費を稼いだ。

今日のガウワーさんは怒ってばかりいると思ったら、今朝、息子さんが亡くなって激しく動揺していた。

無理もないが、

ブレイン婦人に届ける子供の薬を劇薬と間違えてジョージに渡したので

察したジョージは薬を届けずに店へ戻り、ガウワーさんの間違いを救って事なきを得た。

<ジョージ、高校卒業>

ガウワーさんは、世界旅行と大学の費用をアルバイトで貯めたジョージに旅行鞄をプレゼントしてくれた。

ジョージは高校卒業パーティーで、友人マーティーの妹メアリーを紹介され、一緒に踊った。

メアリーは子供の時からジョージが大好きだった。

薬屋のアルバイトでジョージの聞こえない方の耳に「大好きよ」と告白したこともある。

パーティーの帰りはプールに落ちた二人がワルドルフのぼろ屋敷前で良い雰囲気になり、

お互い家の中へ石を投げて願いごとをした。

ジョージの夢は、

「世界旅行の後、大学で建築を勉強して、都市計画に関わること。」

メアリーは願いごとを

「秘密よ」と言って教えてくれない。

だがこの時、ジョージの父親が発作を起こし倒れたと友達が呼びに来たのだ。

『素晴らしき哉、人生!』あらすじ② 父の会社を継ぐ&結婚

【あらすじ】

父親が亡くなり、ジョージは世界旅行を取り止めて会社の整理を手伝った。

ジョージの父親は住宅ローン会社を経営していたが私欲のない人で、

街の貧しい人々が家を持てるよう、低金利でお金を貸していた。

しかし、街の悪徳不動産業者ヘンリー・ポッターが豊富な資金力でいつも圧力をかけ、じゃまをした。

父親の死後、ポッターから貸付先の人々を守るため、会社存続を皆が望んだ。

しかし、叔父が継ぐと思われた会社を、株主たちはジョージに継いで欲しいと願い、

またしてもジョージは大学へ行く夢を諦めたが、

代わりに弟のハリーを大学へ送ることができた。

ハリーは大学でフットボール選手になり、活躍をした。

<会社を継いで4年>

4年後にハリーが戻ったら会社を譲り、自分は大学へ行くつもりだった。

しかし、ハリーは結婚し妻の父親のガラス工場を継ぐことになった。

今回もジョージは自分の夢を諦めた。

そこへ、ニューヨークの大学を卒業したメアリーが街へ戻ってきた。

メアリーはジョージを一途に想い続けてくれていた。

「事業も地位も要らない!」

ジョージは友人サムからの新会社の椅子も蹴って、メアリーに結婚を申し込んだ。

二人は結婚式を挙げ、幸せに旅行へ旅立とうとしていた。

ところが自分の住宅ローン会社に人々が押し寄せているではないか!

銀行からの返済をせまられたビリー叔父さんが現金を全て渡した為、人々に支払うお金が残っておらず、店を閉めていた。

ポッターから助け船の電話が入るが、彼に頼っては街中が買収されることは分かっている。

その時、メアリーが叫んだ。

「ここに2000ドルあるわ」
新婚旅行に使う予定のお金だった。

街の人々も協力してくれ、

必要な分だけを引き出してもらい、なんとかこの日の営業を乗り切ったのだった。

『素晴らしき哉、人生!』あらすじ③ ワルドルフ屋敷が新居に

【あらすじ】

新婚旅行にも行けなかった。

ところがその晩、メアリーがあの廃屋のワルドルフ屋敷で温かい食事とベッドを用意して待っていてくれた。

ジョージの疲れは吹っ飛んだ。

メアリーが高校卒業パーティーの後に石を投げて願ったことは、この屋敷でジョージと家庭を築くこと

だったんですって!

友人のアーニーとバートが雨の中、外でお祝いの唄を歌ってくれていた。

素晴らしい妻や友人がいてジョージは幸せだった。

<メアリーと結婚後>

住宅ローン会社の事業も細々とだが軌道に乗った。

「ベイリー住宅ローン会社」の低金利の融資のお陰で

「ベイリーパーク」と呼ばれる住宅街に家を持つ人たちが増えた。

逆にポッターの貸家からは人々が流出し、

空き家が増え、ポッターはベイリーを疎ましく思った。

ある日、ジョージを呼び出して、年収二万ドルの3年契約でうちの会社へ来ないか?と誘った。

メアリーにもっといい暮らしをさせてあげたくて、迷ったが断った。

少し後悔しながら家に帰ると、メアリーから子供が出来たと報告があり、

またしても迷いが吹っ飛んだ。

ジョージは友達が街から出るのを見送ってばかりだったが、その後も街に残り、

街の人々に尽くして4人の子供にも恵まれた。

貧しかったが幸せだったのだ。

戦争では、耳に障害があるジョージは徴兵されなかったが、

空襲の見張りや、ぐず鉄の回収など人々の為に働き、祈りをささげた。

『素晴らしき哉、人生!』あらすじ④ 最大の危機

【あらすじ】

<1945年のクリスマスイヴ
(この物語のはじまり)>

その日の新聞でハリーが戦争の活躍を大統領から表彰されたと報じられた。

ハリーの為にベイリー家だけでなく街中が歓迎の用意をしていた。

ところが、その新聞を配り歩いていたビリー叔父さんは、

銀行でうっかり8000ドルの預金の封筒を新聞に載せたままポッターに渡してしまった。

ポッターは気が付いたが、その封筒を返さなかった。

叔父さんとジョージは必死で探したが、見つからず途方に暮れた。

この8000ドルが不足すると、会社は倒産し、ジョージは横領罪で刑務所へ入れられてしまう。

ジョージが絶望して帰宅すると自宅ではメアリーと子供たちが歓迎会の準備をしていた。

料理もツリーもピアノの練習も全て喜べなくて、家族に当たり散らして家を出た。

その様子を見て、何かあったに違いないと、メアリーはビリー叔父さんに電話をするのだった。

家族には迷惑を掛けられない

あとはポッターに頼むしかない。

生命保険証書を担保に8000ドルの融資を頼んだが、

監査官に横領として報告すると言われてしまった。

『素晴らしき哉、人生!』あらすじと結末 生きてて良かった!

【あらすじと結末】

友人マーティのバーでお酒を飲んでいたジョージは、

「信仰が浅かった、すみません。神様どうかお救い下さい」と

神様に謝り祈った途端に隣の男(電話で口論したばかり)に殴られ

これが祈りの答えかと、もう先が見えなくなった。

外は雪、車をよその家の木にぶつけて停め、川まで歩く。

ジョージが飛び込んで死のうと思った途端、

老人がおぼれて助けを求めたのでジョージが助けあげ二人は小屋で保護された。

293歳の二級天使のクラレンスだった。

ジョージが自殺しないように自分が先に飛び込んだそうだ。

クラレンスの励ましには全く耳を貸さず、

「生まれなきゃよかった」とつぶやくと

クラレンスはジョージがこの世に存在しない世界を見せてくれることになった。

まず、先ほど木にぶつけた車がない。

街は「ポッターズヒル」の名前になっており、

酒場は雰囲気がわるく、誰もジョージを知らない。

街の名士ガウワーさんは、子供毒殺の罪で刑務所から出たところ、老いぼれて邪険にされていた。

友人たち、タクシーのアーニーも警官のバートもジョージを変わり者扱いした。

ジョージの住宅ローン会社は倒産し、キャバレーになっており、ビリー叔父さんは倒産後に病院へ入っていた。

ワルドルフ屋敷にはメアリーも子供たちも居ない、廃屋のままだった。

母親にも知らないと言われ、弟ハリーは9歳でおぼれて死んでいた。

「君ひとりいないだけで世界は変わるんだよ」
クラレンスは言った。

メアリーはどこだ?

メアリーは図書館に勤めていた、結婚はせず地味な服装をしていた。

「君は素晴らしい人生を送ったんだよ」
とクラレンス。

ジョージは川へ戻り、

「もう二度と恐れない、もう一度生きたい、家族の元へ戻して」と祈った。

警官のバートがジョージを発見して喜んだ、ずっと探してくれていた。

「ああ、元の世界へ戻れたんだ!!
ハローわが街、メリークリスマス」

自宅には銀行監察官や逮捕状を持った検察官が待っていたが、

ジョージは家族に会えた喜びでいっぱいだった。

メリークリスマス!!

自分がこの世に存在するだけでありがたいと思うジョージ。

すぐにメアリーが帰宅し、ツリーの横にジョージを立たせた。

奇跡が起こった。

街の人たちがジョージの苦境を知り、寄付をしてくれ、籠いっぱいに現金が入っていた。

良かった、ビリー叔父さん、ガウワーさんも元気だ。

どんどん寄付が集まり、

離婚用の貯金やへそくり、胸にかけたペンダントまで寄付をしてくれる人々。

ロンドンに居るサムからは25000ドルが届いた。

ガウワーさんがジョージの窮状を電報で報せてくれたそうだ。

そこへ、弟ハリーが帰り、
「町一番のお金持ち兄さんに乾杯」と音頭をとった。

検察官は、逮捕状を破って寄付の上に置いた。

籠の上にクラレンスが読んでいたトムソーヤの冒険の本があった。

中を開くと、
「友のある者は敗者ではない、翼をありがとう」とメッセージが書いてあった。

ジョージを生還させた二級天使クラレンスは翼をもらい、ようやく1級天使になったようだ。

全員で蛍の光を合唱すると、ベイリー家のツリーのベルが鳴った。

ベルは天使が翼をもらった合図だと子供が教えてくれた。

(おしまい)

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『素晴らしき哉、人生!』映画の概要・キャスト・受賞

※本作は、アカデミー賞5部門でノミネートされました!

It’s a Wonderful Life Facebook公式より

『素晴らしき哉、人生!』概要

【概要】

公開:1946年

製作国:アメリカ

ジャンル:ヒューマンドラマ、ファンタジー

原作:フィリップ・ヴァン・ドーレン・スターン

「The Greatest Gift 」

原題:「Its a Wonderful Life 」

監督:フランク・キャプラ

主演:ジェームズ・スチュアート

   ドナ・リード

2016年に公開された『素晴らしきかな、人生』の原題は「Collateral Beauty」で、別の映画になります。

『素晴らしき哉、人生!』キャスト

【キャスト】

●ジョージ・ベイリー
=
ジェームズ・スチュアート(主人公)

●メアリー・ハッチ
ドナ・リード(ジョージの妻)

●クラレンス=ヘンリー・トラヴァース
(2級天使)

●ヘンリー・ポッター
ライオネル・バリモア(悪徳不動産業者)

●ビリー・ベイリー=トーマス・ミッチェル(ジョージの叔父)

●ハリー・ベイリー=トッド・カーンズ
(ジョージの弟)

●ジョージの母=ボーラ・ボンディ

●ジョージの父親
サミュエル・S・ハインズ

●ガウワー=H・B・ワーナー
(薬局店の主人)

●アーニー=フランク・フェイレン
(友人のタクシードライバー)

●バート=ワード・ボンド(友人の警官)

●サム=フランク・アルバートソン
(事業に成功した友人)

『素晴らしき哉、人生!』受賞

【受賞】

<1946年・第19回アカデミー賞>

ノミネート

●作品賞
●監督賞=フランク・キャプラ
●主演男優賞=ジェームズ・スチュワート
●編集賞
●録音賞

<1947年・第4回ゴールデングローブ賞>

受賞

●監督賞=フランク・キャプラ

※1946年のアカデミー賞では、
『素晴らしき哉、人生!』は、5部門でノミネートされましたが、

作品賞を受賞したのは、
ウィリアム・ワイラー監督の
『我等の生涯の最良の年』
でした。
あの、『ローマの休日』の監督ですね~

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『素晴らしき哉、人生!』感想と考察 クリスマスに観たいわけは?

【感想と考察】

鑑賞し終わった時にとても幸せな気持ちになれます!

クリスマスにピッタリの映画だと思います。

私が好きだったシーンを二つあげますね。

1)なぜ僕と結婚したの?と尋ねるジョージに妻のメアリーは、

「あなたと結婚しなかったらあなたに似た子供は授からなかったわ」

と、懐妊を夫に報告します。

他の男性ではダメだったのですね!

貧しくても、二人とも幸せそうだなあ~

ほっこりしました。

2)もう一つは最後のシーンです。

街中の人たちと「蛍の光」を合唱していると

ベイリー家のクリスマスツリーのベルが鳴ります。

「天使が翼をもらった合図だよ」

とジョージの子供が嬉しそうに言います。

ああ、クラレンスはようやく翼をもらえたんだなあ、良かった良かったと思える場面でした。

物語を振り返ると、、、

誰からも愛されるジョージは街にはなくてはならない人。

そんなジョージも自分の夢をあきらめたり、家族にもう少し贅沢をさせてあげたいと思い、

心折れそうになりながら、いつもそれ以上の幸せに出会い、家族や街に尽くして幸せに生きてきました。

会社の8000ドルを無くして絶望し、

二級天使のクラレンスに自分が存在しなかった世界を見せられ、

自分がどれほど街の人々の幸福に貢献し、
それが自分の幸せでもあったことに気付きます。

現実の世界に戻ると、金融監査官と、逮捕状を持った検察官が家で待っているにもかかわらず、

自分の街や友人、家族がいる家がある普通に感謝して

心から「メリークリスマス」を繰り返しましたよネ。

それを観ていて、私もとてもとても幸せになりました。

生きていると辛いこともあるけど、

だから小さな喜びがありがたいんだと気付かせてくれる物語でした。

200年以上も翼のない2級天使のクラレンスが

「君一人いないだけで世界は変わるんだよ」

「君は素晴らしい人生を送ったんだよ」

と言います。

映画のタイトルどおり
「ああ~素晴らしきかな人生は~」と

ジョージが心の底から感じている様子が伝わって来て、

ハッピーになれること間違いなし!

だからクリスマスに観られる映画の定番なのだと納得しました。

また何度も鑑賞したいなと思える素敵な物語でした。

(ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。)

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